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生態環境の改善でグリーン経済の発展を促す内蒙古自治区
本誌記者・李一凡  ·   2021-07-30  ·  ソース:北京週報
タグ: 生態環境;内蒙古;社会
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真夏に入り、森林や草原、湿地、湖沼など豊かな自然を擁する内蒙古(内モンゴル)自治区は最も美しい季節を迎えており、多くの観光客で賑わいを見せている。

内蒙古自治区赤峰市克什克騰(ヘシグテン)旗にある達里諾爾(ダリノール)湖畔の湿地に設けられた桟道を歩く観光客(写真=本誌尹康記者)

全国から訪れる観光客を魅了してやまない美しい内蒙古だが、実は気候変動や人為的要因などで、現地の生態環境は一時期、深刻に悪化していた。草原が徐々に砂地化し、湖は水位が下がり続け、動物や植物も少なくなっていた。

中国は現在、小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に完成させており、その中で生態文明建設は一貫して重視されてきた。特にここ数年、中国の北端に位置する内蒙古は「生態優先・グリーン発展」という戦略のもと、生態環境の改善に一層力を入れており、その成果もすでに現れている。

いっぱいの草原が戻ってきた

「以前私たちが放牧をしていた頃、本当に緑が少なくて、砂地化が本当に深刻でした」と、一面に広がる草原を眺めつつ10年前の光景を振り返ったのは、錫林郭勒(シリンゴル)盟正藍旗の牧畜民、斯琴さんだ。


10年前の正藍旗国家砂地化土地閉鎖保護区の様子(写真=シリンゴル盟宣伝部提供)

巴図斯琴さんなど現地の牧畜民によると、正藍旗では2000年頃から砂地化防止対策をスタートさせ、さらに2017年には砂地化した土地を修復するための保護区が設立され、放牧禁止措置がとられた。そに対し、先祖代々放牧で生計を立ててきた牧畜民の中には一部で反対声もあったが、政府は柵で囲って家畜を飼育する環境を整え、さらに良い品種の牛の購入に補助金を出した。それらの対策で草原が戻ってきたことで、牧畜民は飼料用の草も取れるようになり、その販売で収入が大きく増えた。「今では誰もが草原の保護に賛成していますよ」と斯琴さんは話す。


現在の正藍旗国家砂地化土地閉鎖保護区の様子(写真=本誌李一凡記者)

「放牧禁止の他、砂地を草原戻すため、私たちは砂の飛散防止や空からの種まきといった取り組みも行っています」と、シリンゴル盟正藍旗林業・草原局の于局長が紹介してくれた。「現在、保護区内の植生カバー率は10%未満から35%以上にまで増えましたし、正藍旗全体の森林カバー率も13%から20%に増えました」と于局長は言う。

内蒙古で緑化に成功しているのは草原だけではなく、かつて荒れていた山々も今では緑に覆われている。1962年に設立された赤峰市喀喇沁(カラチン)旗馬鞍山植林場はその具体例だ。設立初頭、ここは4万2000ムー(1ムーは約6.67アール)の天然二次林で、森林カバー率はわずか40%だった。かつては植生破壊や水土流出が深刻で、砂嵐など自然災害が頻発し、北京や天津まで影響を及ぼしていたという。

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