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歴史は忘れられない、真相には国境がない
――南京大虐殺生存者と共に歩んだ弁護士の20年
本誌記者・金知暁  ·   2019-12-13  ·  ソース:北京週報
タグ: 南京大虐殺;弁護士;社会
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南京大虐殺生存者である夏さんの東京での勝訴は、夏さん自身と東中野氏などとの個人間の訴訟であるだけでなく、「歴史を認めるか、それとも否定するか」という二つの歴史観の対決でもあった。決して簡単ではなかったこの勝訴の背景には、中日両国の弁護士のたゆまぬ努力、特に長年夏さんをそばで支え続けた談弁護士の力がある。 

弁護士として、談さんは法的見地からこの案件を理性的に分析し、被告人らによる夏さんへの名誉毀損の事実を裏付ける完璧な証拠を探し出す必要があった。「夏さんの幼少期は非常に悲惨なものでした。老後は穏やかで愉快に過ごせて当然なのに、日本の右翼学者たちの著書は、夏さんを再び傷つけました。我々が守りたいのは歴史の真相で、憎しみではありません。真相には国境もなければ、政治性もないのです」と、談さんは語った。

日本人弁護士たちの献身的な協力 

この案件を通じて、談さんは日本社会をより理解するようになった。談さんから見ると、「日本は多元的な法治社会」であり、猛威を振るう右翼勢力もいるが、歴史を直視し、あらゆる困難をいとわず真相を守る人もたくさんいる。 

夏さんの名誉毀損裁判において、「中国への日本侵略戦争における中国被害者の賠償要求の日本の弁護団」の尾山宏団長、渡辺春己氏、南典男氏など11名の日本人弁護士は無報酬で夏さんの東京における訴訟の代理人を務めた。彼らは裁判に際して、どのような細かい点でも真剣に処理し、審理が行われる中、あらゆる方面でぬかりがなかった。これらは全て談さんの心に残り、この協力もまた中日弁護士のお互いの理解と友情を深めた。

歴史を鑑として未来に目を向ける 

数回渡日するなか、日本人弁護士の応援のほか、夏さんは日本銘心会の松岡環会長など、中日友好に貢献する多くの日本人と知り合うこともできた。日本の民間友好団体も夏さんを様々なイベントに招き、その中で中国を侵略した日本軍兵士の子孫が夏さんの前で頭を下げたり、土下座をしたりして謝罪したことすらあった。

2018年8月11日、「南京大虐殺の歴史真相と記憶」をテーマとした交流会で、中国を侵略した日本軍兵士だった父親の代わりに、夏さんほか南京大虐殺の生存者に謝り、中日平和友好の重要な意義を呼びかける福井県鯖江市市議会の山本敏雄議員(右から1番目)(写真=南京日報提供)

現在、存命の南京大虐殺生存者は78人に過ぎない。談さんは「12・13国家追悼日」を人類の記憶文化というレベルに高め、フォーラムを開き、国際交流を定期的に行い、より多くの人に参加してもらうべきだとしている。「中日間には悠久の民間友好の基礎があるため、『歴史を鑑として未来に目を向ける』ということは中日両国の人々の共通認識になると信じています」と談さんは語った。 

「北京週報日本語版」2019年12月13日

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