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売上げがなぜか販売数より多くなる河南老君山景勝地の無人「1元ランチ」
  ·   2018-10-10
タグ: 食事;観光;社会
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河南省の老君山景勝地は、昨年の国慶節(建国記念日、10月1日)の大型連休中、観光客の食事問題を解決するため、「1元ランチ」(1元は約16.5円)を打ち出した。そして今年の国慶節連休中にも、同景勝地は再びこの「1元ランチ」を販売。その上、食事とサービスのグレードアップを実施し、アップグレードした「1元ランチ」を打ち出した。北京青年報が伝えた。

〇今年はアップグレード版「1元ランチ」が登場 

昨年の国慶節連休中、河南省にある5A級景勝地の老君山に無人「1元ランチ」が登場した。観光客は1元さえ払えば、麺とマントウ、目玉焼きというメニューの「1元定食」を購入できる。景勝地の担当者によると、昨年は天候の関係で、大型連休中にこのサービスを提供したのは10月5日の1日だけだったという。

老君山景勝地では、今年の国慶節大型連休にも、再び「1元ランチ」を販売。メニューのグレードアップも行い、観光客は1元で、麺とマントウ、焼きソーセージというメニューの「1元ランチ」を楽しんだ。

同景勝地の徐雷氏は、「昨年は、初めての試みだったので、準備万端とは言えなかった。今年は、『1元ランチ』と彫られた大きい丸テーブルを準備し、それをぐるりと囲むように椅子を並べ、観光客に気持ち良く食事してもらえるように準備した。また今年は安心して食べてもらえるように、管轄の食品薬品監督管理当局にも協力を仰ぎ、食品の安全を仕入れからチェックしてもらった」と話した。

〇1日あたりの売上げが実際の販売数を上回る 

徐氏は、「今年は、目玉焼きをソーセージに変更したため、食材コストが上がったが、我々が仕入れる食材はほぼ地元産のもので、調理師も景勝地が雇用している職員のため、コスト自体はあまり高くない。赤字部分は景勝地が補填しており、観光客に心のこもったサービスを提供すること、これを優先している」と続けた。

老君山景勝地は、国慶節連休初日から4日間連続で「1元ランチ」を販売しており、1日あたり1千人以上の観光客がこのランチを購入した。販売員がいない無人サービスにもかかわらず、1日あたりの売上げは、実際の販売数を上回っていたという。徐氏によると、初日は75元多く、その後も、数十元から100元以上多かったという。

ある観光客は、「景勝地に来て、わずか1元で温かくて美味しいランチを食べれるとはとても得した気分」と話す。徐氏は、「『1元ランチ』は、一つのコンセプトに過ぎない。無料で提供しない理由は、食べ物を無駄にするような騒ぎになることを避け、また観光客側のプライドも考慮しているため。観光客は施しを受けているわけではなく、対価を支払い、食事をしているだけ」との見方を示した。

〇「1元ランチ」を景勝地の名物に 

老君山景勝地は、河南省洛陽市欒川県城から東南に3キロメートルほど離れた場所にある。海抜が高く、10月に入ったばかりだが、その平均気温は十数度ほど。徐氏は、「寒い日に、パンを食べて冷たいミネラルウォーターを飲んでいる観光客を見て、どうしようもないやるせなさを感じ、景勝地で熱々の食事を彼らに提供したいと思ったのがきっかけだった」と話す。

昨年の国慶節連休に「1元ランチ」を販売したところ、観光客たちはこの温かなおもてなしに感激したという。こうした反響を受け、景勝地は今年の国慶節連休にも「1元ランチ」の販売を決定。徐さんは、「連休の最後の数日間は、天候さえ問題なければ、毎日昼時間には約2千食の『1元ランチ』を用意する。今後も、『1元ランチ』は、天候と観光客の数に基づき続けていきたい。『1元ランチ』がこの景勝地の『名物』になればと願っている」としている。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年10月9日

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