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日本式老後生活、「定年後も働く」は悲しい人生?
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· 2018-07-26 · ソース: |
タグ: 定年;高齢化;社会 | 印刷 |
そのような生活態度であるため、日本人は働かないという状態を嫌がり、高齢者は「まだ働けるし、働きたい」と思っている。仕事は家族との関係をつなぐかすがいで、生活を続ける灯りとなる。一生懸命働くことが、給料をもらって仕事する高齢者の日常生活であり、それによりプライドと社会における安心感を保っている。
ペースの速い現代社会において、人間関係が希薄になり、多くの高齢者が「孤独死」の危険に瀕している。10年1月31日に放送されたNHKスペシャル「無縁社会 ~無縁死3万2千人の衝撃~」は、「孤独死」をテーマに、「新たな死」の軌跡を丹念にたどっている。「無縁死」とは、家族や社会とのつながりを失い、誰にも知られずに死に、遺体の引き取り手もない人を指す。統計によると、日本では年間3万2千人が「無縁死」している。
京都大学の研究者によると、日本の多くの世帯は三世代同居中心から核家族中心へとすでに変化し、今では「一人暮らし」の方向へと変化している。このような局面では、文字通り長期間孤立無援の高齢者にとって、「定年後も働く」というのが孤独死を避けるための仕方ない選択となる。
「老後に総崩れ」を避けるためのしっかりとした計画が必要
現在の中国と同様、日本の多くの高齢者も、高まる資産価値や経済の急速な発展による恩恵を受けている。しかし、日本にも経済的に苦しい高齢者がたくさんいる。それは、過去に経済危機に面した際、株価や不動産が大暴落し、破産して一夜のうちに一文無しになる投資家がいたことや、企業が倒産、海外移転したため、技術者が失業し、そのような人が定年になっても生活の保障が得られないというのが主な理由だ。
聖学院大学の藤田孝典客員准教授は著書「下流老人」で、日本に現在推定600-700万人いるとされる下流老人(生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者)の現状、「下流化」が起きる社会的背景、その動向を示している。藤田准教授によると、高齢者が貧困に陥る原因には、▽本人の病気や事故により高額な医療費がかかる▽子どもがワーキングプアや引きこもりで親に寄りかかる▽熟年離婚などのパターンがある。そして、平均的で安定した所得のあるサラリーマン、さらにはホワイトカラーでさえも定年後に下流の生活を強いられ、困窮する恐れがあるという。
そのため、「下流老人」の問題は高齢者だけの問題ではなく、国民全体が関係する切実な問題なのだ。もし、その問題を重視しなければ、親と子の二世代が共倒れになる危険があるほか、高齢者に敬意を示す伝統的な観念、ひいては命を尊重する価値観さえもが崩れ去ってしまう可能性がある。そうなると、主流消費グループの消費意欲が低下することにつながり、社会・経済の発展にも悪影響が及び、少子化が加速する主な原因となってしまう。
日本では今、「自立できないのは恥ずかしいこと」という固定観念を捨て、社会保障の本当の意味や援助を申請するための基本知識を正しく理解し、さらに、自分の財産計画をしっかり立て、開放的な気持ちで積極的に社会活動に参加し、社会活動を通して多くの人とのつながりを作るというのが、定年後の貧しさに対処する効果的な方法であるということを理解できるよう高齢者をサポートする民間・社会組織が増えている。
人生はいつか終わるものであるものの、若くて力がある間に一生懸命働き、退職してから最後まで人並みの生活ができるよう蓄えを作っておく必要がある。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年7月26日
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