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男性の消費市場は最下層? 「直男」による新たな消費時代の到来(一)
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· 2017-08-23 · ソース: |
タグ: 消費;中国男性;社会 | 印刷 |
ダサい、だらしない、無頓着、服のセンス無し-「直男(ナルシストで自分本位、やや亭主関白の傾向があり、性的指向が女性という男性)の審美眼」は、ネット時代の今、多くの女性の間で非難や嘲笑の対象となっている。このような時代背景のもと、「直男」が洋服に投入するお金で利益を得ようとすることは、大それた笑い話のように聞こえる。だが、国内の一部のベンチャー企業は、そのような捉え方をしてはいない。2年ほど前から、垂衣(Champzee)、XY、拒絶基本、老爺会などのメンズファッション・ブランドが、男性衣料品ネット通販企業の起業ブームを巻き起こし、「メンズファッションの販売で一儲け」することが、彼らの共通の企業目標となった。中国青年報が伝えた。
〇男性は、着る物に無頓着?
少し前、オフラインでのシェアリング会で発表された画像が話題になった。「消費市場での投資価値:女性>児童>高齢者>ペット>男性」と題するこの画像によると、男性は消費市場による投資価値チェーンの最下層に位置していた。
この考え方について、「拒絶基本」の創始者・小米氏は、「根拠のない話」と切り捨てた。「衣類であれ他の用品であれ、どの分野でも男性による消費は急成長している」と彼は見ている。彼は、有名なネット通販サイト「Smzdm.com」を例に挙げた。同ネット通販のユーザの7割以上が男性であることから考えると、「男性による消費市場に投資する価値はない」という観点は、事実無根であると指摘した。
確かに、小米氏の観察通り、このほど閉幕した夏季ダボス会議でボストンコンサルティングが発表した報告によると、中国男性の消費の種類・金額はいずれも増加しており、オンラインでは、中国の男性の消費はすでに女性を上回っている。
同報告によると、2021年までに、中国の消費市場規模は6兆1千億ドル(約109兆2300億円)に達する見込み。そして、これまで軽視されてきた男性消費がすでに飛躍傾向にあり、オンライン・オフラインに関わらず、男性消費者は大幅に増加しており、消費対象品目もいっそう多様化し、消費額は女性に接近している。特にオンラインでは、男性本人による買い物、あるいは家族の女性の代わりとしての買い物に関わらず、中国の男性の年間オンライン消費額はすでに女性を上回り、1万25元(1元は約16.4元)に達した。明らかに男性はオンライン消費の主力軍になった。
さまざまな消費分野のうち、メンズファッションの消費潜在力は決して侮れない。某コンサルティング企業の予測によると、メンズファッション市場の規模は2020年までに、2015年(4920億元)比18%増の5850億元に達する見通し。このような状況から、起業した経営者は期せずして、メンズファッションのネット通販業務に着眼することとなった。
「拒絶基本」は、総合メンズファッションのネット通販ブランドで、大学卒業後3年から5年ほど経った、年齢25歳から35歳までのキャリア発展期にある男性を顧客ターゲットとしている。この年齢層は、ライフスタイルやビジネスシーンに合致した衣類に対するニーズを満たせていなかったという特徴がある。
有名な男性向けニューメディア「杜紹斐」は今年、自社メンズファッションブランド「老爺会」を発表した。同ブランドの製品は、カスタムメイドが中心で、スーツ、革靴、ワイシャツ、カフスボタン、ネクタイなどを扱っており、顧客1人あたりの購入単価は約5千元となっている。創始者の杜紹斐氏は、「弊社が着目しているのは国内の消費能力だ。着こなしは不得意で、ブランドのことも詳しくないが、意識を変えようとしている『直男』をターゲットとしている。私の観察では、これらの男性は、主に一線都市で生活しており、労働時間はそれほど長くなく、年齢は25歳から35歳の間だ」と話した。
男性の消費・投資価値が過小評価されていることについて、「拒絶基本」の創始者・小米氏は、次の通り指摘した。
「その主な理由として、自身の消費行為について他者に伝えるケースは、男性より女性の方がずっと多いことが挙げられる。女性の消費が多額であると世間が思っているのは、彼女たちが買物をしたあとに、それを他の人に教える傾向があるからだ。一方、男性はモノを購入したからといって、他人に伝えようとはしない。だがこの傾向は、男性が決して消費行為を好きではないということを示している訳ではなく、公開・伝達するケースが少ないだけだ。このような状況から、男性の消費は女性より少ないと認識されている」。
杜紹斐氏は、次のような見方を示した。
「男性の消費価値は、他のグループの状況とは異なり、ある特定の状況に基づく場合が多い。たとえば、一部の最新消費ルートを例に挙げることができる。男性の消費意識の覚醒は、女性より10年ほど遅い。だが、『中国の直男グループはそもそも着る物に無頓着』という認識は、大きな誤解である。私の観察から、彼らは確かに職場でのキャリア発展や金儲けにより関心を向けているが、身に着けている物やセンスのなさが、職場での昇進や恋人を射止める過程での足かせとなっていることにも気づいている。彼らはその状況を変えたいと思っているが、彼らのニーズを刺激し、満足させるような優れたルートが存在しないのが現状だ」。
「例えば、中国A株市場に上場しているアパレル企業のうち、紡績企業や原料メーカーを除いた他の上場企業は、『七匹狼』や『海瀾之家』などのメンズファッション関連企業で、レディースファッション企業は皆無だ」。(編集KM)
「人民網日本語版」2017年8月23日
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