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悲しい時は青が見えにくくなる? 感情が色覚に影響
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· 2016-05-09 |
タグ: 生活;心理学;社会 | 印刷 |
悲しいときは空が灰色に見える。色はそれぞれ異なる感情を代表しており、青は悲しみの色とも言われる。感情はものを言わないが、本当に色覚に影響をもたらすのだろうか?米ロチェスター大学の心理学者の研究によると、悲しみは我々の色覚に影響を及ぼし、色の認識を難しくするという。南京中大病院の心理学専門家・牟暁冬氏はこれについて「心理学の角度から見ると、悲しい気持ちは確かに色の認識に影響を及ぼす」と語る。金陵晩報が伝えた。
▽悲しい時は「青」が見えにくくなる可能性が高い
実験では、265人の学生を2つのグループに分け、一方のグループには、悲しい気持ちにさせるような内容のビデオ(ライオンキングで主人公・シンバが、父親が崖から落ち命を落とすところを目撃し、父親の死体にもたれて悲しげに泣き崩れるシーン)を、もう一方のグループには2分間のコメディービデオを鑑賞してもらった。
その後、被験者に全48色のカラーパッチを見せ、それぞれの色について青、黄色、赤、緑のどれであったかを答えてもらった。結果、悲しいビデオを観たグループは、コメディーを見たグループよりも色識別の正確度が明らかに低かった。ただし、すべての色の識別に影響があったわけではない。影響があったのは青・黄色系のみで、赤・緑系の色覚にはなんら影響はなかった。
▽専門家:感情は色覚に影響を与える
南京中大病院の心理学専門家・牟暁冬氏は、悲しい気持ちは脳内のドーパミンの濃度に影響を与え、感度をつかさどる機能にも影響すると語る。
我々の活動には、認知—感情—意識という3つのレベルがあり、色の識別は基本的な知覚であるため、高レベルの感情の影響を受けてもおかしくはない。悲しい時、周りの景色の色彩が変化したように感じるが、これは心理学的にも通用する。
感情が赤・緑系よりも青・黄色系の色覚に影響した点について牟暁冬氏は、「脳が色の情報を処理する時、網膜の認知細胞を使う。それぞれのニューロンが異なる光線・色を識別し、それぞれの色を処理する認知細胞は異なる。青・黄色系の色を識別する認知細胞は、感情の影響を受けやすいのかもしれない」と指摘する。
実験では明らかな違いが出たが、自分の目を疑う必要はない。悲しみが色識別の正確度に与える影響はわずか4.3%であり、日常生活への影響は微々たるものだからだ。(編集SN)
「人民網日本語版」2016年5月9日
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