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女性差別が日本の大きな足かせに 国連が何度も警告
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· 2016-03-17 · 人民網 |
タグ: 女性;国連;社会 | 印刷 |
仕事という側面から見ると、日本は第2次世界大戦後、「男女平等」を憲法で定めているにもかかわらず、実際は散々たるものである。15年、日本国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によると、民間企業に1年間を通じて勤務した人の1人当たりの平均給与は、男性が511万3千円だったのに対して、女性は271万5千円にとどまった。また、日本の厚生労働省の14年の統計によると、働く女性が第一子を妊娠した後に、育児休暇を取得して復職できた割合は正社員でも43.1%にとどまった。その他、今月1日、同省が発表した調査では、女性社員の28.7%がセクハラを受けたことが「ある」と答えた。
文化改革が必要?
国際社会の批判を受け、日本政府は近年、一連の対策を講じている。例えば、15年8月、安倍首相は総理大臣公邸でワドワ駐日インド大使を筆頭とした女性駐日大使14人を招き、夕食会を開催した。同夕食会で安倍首相は、「日本政府は、世界の女性の地位を向上し、女性の健康と安全を保障するための努力を払う」と語った。また、同月、日本の外務省は東京で、「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」を開催し、世界各国の女性リーダーが参加した。外務省は、「世界の日本社会は女性差別をしているという固定概念を変えなければならない。また、日本は女性の人権を保護する面で、世界の先頭を走っていることを、世界に知ってもらわなければならない」との見方を示した。
一連の対策を講じているものの、実際の効果は上がっていない。15年、日本政府が発表した「男女共同参画基本計画」は、「社会のあらゆる分野において,2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度になるようにする」という目標を掲げている。しかし、共同通信が今年1月末に発表した調査結果によると、日本の大企業において、安倍政権が掲げる目標まで、管理職に就く女性が大幅に増加できる可能性がある企業はごく一部であることが分かった。
九州大学のある学者は取材に対して、「日本の女性差別の現状には、深い歴史的原因がある。政府は今に至るまで、慰安婦問題に正しく向きあっておらず、効果的な謝罪や賠償、慰問などに欠ける。政府が、過去に大きな被害を受けた慰安婦に一言の謝罪を述べないなら、女性差別の問題を真剣に解決しようとしていると信じるのは難しい」との見方を示す。
日本の女性の地位をめぐる問題は、「体系的差別」との声もある。ドイツの週刊誌「ディー・ツァイト」は、「日本において、男女平等は、紙面上だけのこと。日本は文化改革が必要。その改革には、何世代もかかるだろう」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年3月17日
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