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傅瑩報道官の「柔と剛」
本誌記者 蘭辛珍  ·   2016-03-06  ·  ソース:北京週報
タグ: 傅瑩;記者会見;社会
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仕事の関係で、傅瑩氏とは早くから面識がある。知り合った頃彼女はまだ外交部で働いていた。2013年、60歳の傅瑩氏は報道官として両会に姿を現した。全国人民代表大会(全人代)が報道官制度を設けて以来30年で初の女性報道官であった。傅瑩報道官の気高く優美な風格ある女性的魅力と、スタイリッシュかつ親しみやすい雰囲気、英知に富んだ理性的な考え方は、多くの人々から称賛されている。

今年3月4日、第12期全人代第4回会議の第1回記者会見で、傅瑩報道官は再び大会報道官として登場した。各メディアの質問に対する英知に富んだ理性的かつ誠実な回答のほか、米国記者の友好的とは言えない質問に回答する際の「柔中に剛ある」言葉によりいっそう感服させられた。

記者会見が始まって間もなく、米CBSの記者が3番目の質問の機会を得た。この見たところまだ若い米国人記者の質問は南中国海紛争に関するもので、米国式の偏見を帯びていた。質問は、「中国は南中国海で軍事化は行わないと宣言したが、実際には南中国海の島嶼や岩礁でミサイル配備や滑走路建設など軍事配備をしている。国際社会はこうした行為が南中国海の平和と安定を脅かすと見ているが、これについてどう考えるか」というものだった。

南中国海軍事化問題について、実際のところ国際社会は本当に軍事化手段で南中国海に影響を与えているのは米国であり、中国ではないということを分かっている。しかし米国メディアは自身の利益、さらに傲慢や偏見から、このように考えないだけでなく、自身の影響力を通じて、事情をよく知ろうとしない米国の民衆に影響を与え、中国に対する悪い印象を植え付けている。

そのため、この記者の質問に答える際、傅瑩報道官は南中国海軍事化問題について直接答えるのではなく、まず南中国海問題を客観的に報道しない米国メディアをそれとなしに批判した。「CBSや米国メディアの報道は注視しています。米国メディアは中国に触れるたびに南中国海や南沙諸島の軍事化を持ち出し、『軍事化』という言葉を恐ろしく煽っていますが、これは言論における覇権主義ではありませんか?多くの米国メディアが『地域の平和を脅かす、航行の自由を妨げる』と報じ、中国にこのようなレッテルを貼ろうとしています。こうしたやり方は事態を誤った方向に誘導しかねません」。

傅瑩報道官がこう述べた時、CBSの記者は一瞬気まずい表情を浮かべた。それが自分の偏見を恥じたからであるなら、この記者はまだ善良だと思う。ただ、彼の気まずい表情が恥じ入る気持ちから出たものどうかは分からない。

その後、傅瑩報道官は南中国海軍事化に話を戻した。しかしその口調は柔らかく悠然としたもので、まるで親友どうしが自分の考えについて話しているようなものだった。「軍事化と言いますが、南中国海に出入りしている先進の飛行機や軍艦を詳細に見てみると、最も多いのは米国のものではありませんか?しかも米国がアジア太平洋回帰で打ち出した重要な決定は、海軍の60%以上をアジア太平洋地域に配置するというものです。ここしばらくの間に、米国はアジア太平洋地域でどれだけの軍事上の措置を打ち出していますか?同盟国とともにアジア太平洋地域における軍事プレゼンスと軍事配置を完全に強化しています。軍事化について持ち出すなら、これは何ですか?軍事化ではないのですか?」柔らかで、反問の形で注意を与える口調には、真剣に考えることを促し、言い訳を許さない力があった。

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