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「一帯一路」で世界と繋がる大連 質の高い発展でさらなる飛躍へ
本誌記者・植野友和  ·   2019-09-30  ·  ソース:北京週報
タグ: 大連;質の高い発展;経済
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天然の良港に恵まれた大連は、海路によって世界と繋がる「海のシルクロード」の一大拠点だ。「一帯一路」参加国が日増しに増えるにつれ、大連が持つ優位性は今日、かつてなく高まっている。 

その発展において特筆すべきは、古くから集積されてきた中国企業が果たしている役割だ。改革開放後、寒村だった深圳は中国を代表するハイテク産業の中心地となった。また、黄浦江沿いの湿地帯でしかなかった上海の浦東は、摩天楼が立ち並ぶ金融センターに生まれ変わった。無から有を生んだこれらの地と異なるのは、大連には鉄鋼や化学といった重工業を中心に、改革開放以前から産業基盤があったことだ。 

重工業が大連経済を支える重要な産業であることは疑いないが、改革が必要な時期においては発展の足かせとなる場合も少なくない。巨大な設備を有し、大量の雇用を抱える重工業企業は、その規模が大きければ大きいほど、一般にアップグレードが難しいのだ。 

ところが、大連では「重厚長大」の業種でありながら、不断のイノベーションと改革によって、大連の質の高い発展に大きな貢献を果たす国有企業が数多く存在する。その代表格と言えるのが、「中車大連機車車両有限公司」(以下、「中車大連」)である。 

イノベーションにより生まれた国有企業の世界的競争力 

1899年創業の「中車大連」は中国の鉄道産業を一貫してリードしてきた。1956年に蒸気機関車、1958年にはエンジン機関車と、自主研究開発による列車の国産化を成功させ、「東風号」「毛沢東号」など中国鉄道の歴史に燦然と輝く名機を多数生み出したことから、同社は「列車のゆりかご」とも称される。「中車大連」がこれまでに生産した列車は合計で1万2700台に達し、中国国内を走る列車の半分以上は同社の製品だ。 

「中車大連」が生産する復興号CR200J型動力集中式列車(撮影・本誌張巍記者)

「中車大連」はこれまでに6回におよぶ大規模な技術革新を行ってきた。同社は中国の鉄道産業が立ち遅れていた時代から既にイノベーションを重視し、常に技術の進歩を求める企業文化を持っていた。そのことを世界に証明したのが、「中車大連」が生み出した「和諧N3高原型列車」だ。 

総延長1956キロ、最高地点5072メートルと、世界一過酷な自然環境下で運行される青蔵鉄道は、中国が世界に誇る国家プロジェクト。しかし2006年の開通当時、使われる機関車の多くがアメリカ製だった。高地専用列車の国産化は、中国にとって悲願だったのである。 

「世界の屋根」に国産の列車を走らせて、中国を世界に誇る鉄道強国とする――。この一大プロジェクトを担当することとなった研究開発チームは共に自ら現地に赴き、強烈な紫外線と薄い空気に耐えながら日々難題に挑戦した。そして、長い時間を経て、2013年にはついに高地に対応した列車の開発に成功した。

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