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南中国海の「軍事化」、禍根は米国にあり
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· 2016-04-07 |
タグ: 南中国海;合同軍事演習;政治 | 印刷 |
「三部曲」の3つ目は、南中国海地域での軍事力を増強させていることだ。米軍は1992年のフィリピン撤退の後、近年再び「訪問軍協定」や「米比防衛協力強化協定」を通じてフィリピンで輪番制による駐留や軍艦の港湾訪問、兵力の事前配備を含む長期的な兵力滞在を実現させた。3月18日、米軍はさらにフィリピンの5ヶ所の軍事基地の使用権を獲得。2013年からはシンガポールに沿海域戦闘艦を配備し、頻繁に南中国海の偵察巡回を行っている。これら米国の南中国海における「軍事化」の「三部曲」が南中国海情勢を緊迫化させる主な要因であることは明確である。
米軍の計画によると、向こう数年間において南中国海における「軍事演習」、「軍事巡回」、「軍事配備」というこの「軍事化三部曲」はさらに強化される。メディアによると、「バリカタン」は米国の「アジアリバランス」戦略の一部で、「太平洋通路」という名の新軍事計画となっている。「太平洋通路」は米国がアジアで「半永久的」に駐留するための計画の一部で、今後数年間にアジア太平洋地域の12カ国との間で行われる29回の軍事演習も含まれている。3回目となる米軍によるいわゆる「航行の自由作戦」も計画されている。こうしたいわゆる「航行の自由作戦」や「合同巡回」には他の南中国海周辺国の参加も巻き込んでいるのだ。
南中国海問題の根源と問題の核心は、フィリピンといった沿岸国が1970年代に違法に中国の南沙諸島の一部島嶼を占拠して領土紛争となり、後に海洋権益闘争となったという点にある。領土主権と海洋権益の維持を堅持するとともに、中国は終始関係国が歴史的事実を尊重し、国際法に基づき、協議による平和的解決を堅持することに尽力してきた。南中国海の安定と航行の自由もアセアン諸国とともに終始力を入れてきている。
南中国海の「軍事化」は、誰にとってもメリットはない。米国が南中国海問題において特定の立場を取らないという約束を守り、他国への挑発によって緊張状態を生み出すことをやめることを期待する。(編集MI)
「人民網日本語版」2016年4月7日
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