南中国海問題は中米間の問題ではない。米国の一部が南中国海問題でしきりにもめ事を引き起こす根本的原因は、やはり中国に対して戦略面の疑念や懸念を抱き、いつか中国が米国に取って代わることを常に懸念しているからだ。ある学者は「南中国海問題は米国が中国との競争を強化した原因ではなく、結果だ。米国は『オオカミが来た』戦術で東南アジア諸国を怖がらせて、政治的・軍事的に米国の懐に入るようにしているだけだ」と指摘した。このような胸算用に基づいては、全てが揃った「利害計算書」を見抜くことはできず、地域の国々の願いを感じ取ることもできない。シンガポールのリー・シェンロン首相はかつて「地域の国々は1つの大国への支持または反対を選択せざるを得ない事態の発生を回避することを望んでいる。イデオロギーの重荷がのしかかっていた冷戦と異なり、ここに関係するのはゼロサムゲームではない」と強調した。
中国は一貫して南中国海の平和・安定のために様々な努力をしてきた。中国にはASEAN諸国と共に南中国海の平和的発展の大局を確保する自信と能力がある。もし執拗に南中国海をかき乱し、アジアを混乱させようとする者がいるのなら、中国は承知しないし、この地域の圧倒的多数の国々も認めることはない。(編集NA)
「人民網日本語版」2016年3月10日