習近平中央軍事委員会主席の解放軍代表団審議参加は両会で慣わしになっているが、今年は以前とは意味合いが異なる。解放軍代表団のメンバーは全軍の異なる階層、異なる地区、異なる分野のポストから成っており、今年習近平主席が解放軍代表団の審議に参加することは、軍改革後の軍最高指導者や将兵代表との直接対話・交流として象徴的な意味を持つものとなる。それは軍改革を推進する上で改めて重要な働きかけをすることでもあり、中国の軍事方針と国防政策を改めて権威をもって示すことにもなる。
海洋権益をめぐる軍事衝突に向けての準備及び軍隊整備は世界から注目されている。米軍は最近、中国が南中国海で人工島を造成し、永興島(英語名ウッディー島)でミサイルを配備したとしきりに騒ぎ立て、日本や東南アジアなどの一部の国を丸め込んで騒ぎ立て、中国軍事脅威論を大々的に宣伝し、南中国海問題を過熱させている。
中国の海洋権益と国家安全をよりよく保護するため、中国は海軍の改革と整備の面で最近立て続けに大きな動きを取っている。昨年末、中国国防部は独自の設計で2隻目の空母を建造していることを発表した。軍改革においては、北海、東中国海、南中国海の三大艦隊をもとに、北部、東部、南部三大戦区の海軍機関を設置した。南中国海の前線にある南部戦区の参謀長は、史上初めて海軍将校が務める。また、空軍も海上権益保護をめぐる新たな情勢に適応するため、「海上方面空軍力システム」の構築に力を入れる。これらはいずれも、異なる方面の安全保障ニーズごとに部隊編成を改革し、軍事力構造を最適化するという今回の軍改革の特徴を体現している。(馬浩亮)
「北京週報日本語版」2016年3月4日