【メイド・イン・チャイナ2025】
国務院は今年5月8日、中国の製造強国戦略実施の最初の10年の行動綱領となる「メイド・イン・チャイナ2025」を発表し、「革新による駆動」「質の優先」「グリーン発展」「構造の最適化」「人才が中心」という5つの方針を打ち出した。
この戦略目標はいったい何を意味するのか。工業・情報化部(省)の苗圩部長はこれについて、「2025年までに、ドイツや日本が工業化を実現した際の製造強国の水準に中国の総合指数を近づけ、工業化をほぼ実現し、世界の製造業強国の第二集団入りを果たす」と説明している。
経済成長速度の緩まる「新常態」に入った中国が「メイド・イン・チャイナ」という「野心」を再び打ち上げたのは、中高速の経済成長を維持するためだけではない。そのより大きな意義は、世界の資源・技術・市場の争奪をめぐる発展途上国による激しい競争に対応すると同時に、未来の産業の選択を主導しようという世界の主要国による競争に対応することにある。
中国社会科学院工業経済研究所の黄速建・副所長によると、「メイド・イン・チャイナ2050」の推進にあたっては、「生産効率の成長率と資本収益の低下」「コア技術における受動的立場」「生産能力の過剰」という3つの中心的な問題の解決をはかる必要がある。