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江戸時代にタイムスリップできる街、岐阜県高山市
  ·   2017-05-27  ·  ソース:
タグ: 岐阜県;高山市;中日交流
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私は寒さの厳しい北国で生まれ育ち、子供のころからレンガ造りの暖かい家の中で過ごしたものだ。あの頃は、世界中のどの家庭も安心した住まいとして石やレンガで作られた家があるものだと思っていた。しかし、大人になってからいろんな場所へ足を運ぶようになり、どんな材料で作った家であっても、そこには思い出とドラマが、そこに住んでいる人の楽しかったこと、悲しかったことなどがたくさん詰まっていることがわかった。(文:崔笑天。環球網掲載)

日本の岐阜県の北部に位置する高山市の建築物はほとんどが木造で、400年以上の歴史がある「高山陣屋」のほか、古い街道には江戸時代の面影が残り、古屋、雑貨屋、喫茶店など、歴史ある建築物がクラッシックなムードを醸し出している。それら古い町並みは「国選定重要伝統的建造物群」に指定されており、そこへ行くと、過去にタイムスリップしたかのような気分になり、同地を訪れた大勢の人でにぎわっている。

歴史情緒漂う町並み

日本には「千鳥」と呼ばれる伝統的な木製のおもちゃがあり、中国で「魯班鎖」と呼ばれているおもちゃとよく似ている。3本の木の棒に独特の切り込みが入れられており、釘一本も使わずに、まわして組み合わせ結合していくことができる。「千鳥」は今、日本の他の地域ではほとんど見かけなくなったものの、高山市では今に至るまでその伝統が引き継がれている。この町はこのように、黄ばんでいる古い本のようで、ここでは時間がゆっくりと流れている。古い町並みが残る高山市三町の建物のほとんどは、黒い木で作られている。平屋の一戸建てが並び、四角い格子の窓から、太陽の光が差し込むと、畳には碁盤の目ような影が映る。そこにある多くの店の玄関には、盆栽のほか、のれんや提灯が飾られており、土産物屋もあれば、本屋や喫茶店、食事処もある。玄関の前には細い溝があり、平たい石の板が並べられている。宮川から流れ来るきれいな水がそこには流れており、歴史情緒が漂っている。

三町を歩いていると、帽子をかぶり、身だしなみの整った高齢者が悠然と歩いているのをよく見かける。腕には黒い傘がかけられ、どこかの店の和菓子を手に持っており、気品があって穏やかな雰囲気を漂わせている。また、濃い色に染め上げた半纏を着て、客に町の紹介をしながら人力車を引く車夫の姿を時々見かけることができる。

三町にある多くの建物は江戸時代に建てられたもので、100年以上の歴史を誇り、保存状態もとてもいい。そこでは、瀬戸物やキーホルダー、日用品などを店の前に並べて売っているお店をよく見かけることができた。また、そこでしか手に入らない「地酒」の文字が入った看板もよく見かけることができ、売られている酒の瓶の形も、アンティークな雰囲気が漂っていた。また、岐阜県と言えば、何といっても有名なのが飛騨牛だ。その肉を使った寿司を販売している店は、少し高めの値段設定であるものの、すぐに完売となってしまうほどの人気だ。

高山陳屋で歴史を垣間見る

高山市八軒町には、有名な「高山陳屋」もある。元来は飛騨高山藩主であった金森氏の所有する下屋敷だったものの、江戸幕府が飛騨国を直轄領として管理するために代官所・飛騨郡代役所(陣屋)として用いられるようになった。今では、日本で現存する唯一の陣屋となっている。敷地内の土蔵は、元々慶長年間(1600年前後)に建設され、1695年に現在地に移築され、その後1816年から1841年まで改築が繰り返されたが、内部の構造は依然として昔の状態を保っている。

日本の木造建築の技術は、実は中国から伝わったとも言える。中国の職人が7千年間かけて経験を積んで築いたほぞ接ぎで木材を組み合わせ、モジュール制を尺度とする設計と加工方法を採用している。北京の四合院や蘇州園林、西遞宏村などはその代表的な建築物だ。

三町からもほど近い高山陳屋の木材は深みのある色になっており、歴史の長さを感じさせる。建物全体に歴史情緒が漂い、風格さえ感じられる。その中に入って見学してみると、中はとてもシンプルな作りになっている。平らな廊下に、畳、さらに和室にはなにげなく生け花や掛け軸が飾られており、典型的な日本建築だ。吟味所、御役所、大広間など、たくさんの部屋もあり、迷子になりそうになるほど広い。長い廊下をゆっくりと歩いていると、厳粛な空気が流れており、髪を結ったり、きせるをふかしたり、刀を腰にさしたりしている役人とすれ違うような気分になる。

建物の中はシンプルな作りであるものの、庭園にはまた違う趣がある。建物の周りには石の溝が張り巡らされ、排水施設からは当時の人の知恵が感じられる。また、いろいろな花や木が植えられ、色彩に富み、日本庭園独特の静けさと和の趣を感じることができる。

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