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「偽装結婚」テーマのドラマ人気の背後に見る複雑な日本社会
  ·   2016-11-18  ·  ソース:
タグ: 「偽装結婚」;日本社会;中日交流
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日本では現在、「偽装結婚」が話題となっており、それが人気のドラマや映画にも反映されている。そのテーマが冷めることなく話題になり続け、特に近年はそのことに拍車をかけるかのように、映画やドラマで何度もテーマとして使われている。それらの作品から、日本における「偽装結婚」の意味するところを垣間見ることができる。(文:湯禎兆。一財網掲載)

「結婚」枠内の「偽装」

まず、「結婚」という枠内での「偽装」をテーマにした作品を見てみよう。岩井俊二監督の最新作映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」でも「偽装」が登場する。黒木華演じるヒロインの皆川七海は、地曵豪演じる鶴岡鉄也と結婚することになったが、結婚式に出席してくれる親戚も友人も少なく、 鉄也に「見栄えがしないからどうにかしてほしい」と頼まれ、綾野剛演じる「なんでも屋」の安室行舛に代理出席を依頼した。新婦側の来賓は全て雇われた人で、リハーサルで練習して新婦の友人を演じ、結婚式を何とか無事に乗り切る。しかし、すぐに鉄也の浮気が発覚し、結局離婚する。この流れは、結婚に「偽装」が伴うと、結局は収拾のつかない結果になることを暗示している。

また、遊川和彦脚本のラブコメディドラマ「偽装の夫婦」も偽装結婚がテーマ。沢村一樹演じる主役の陽村超治は、高齢の母親の余命いくばくない病気を心配し、母親を安心させるために、天海祐希演じるヒロインの嘉門ヒロに偽装結婚を申し込む。同ドラマでは、信頼できる夫婦関係とは何か、結婚に性関係は必ず必要か、「偽装」の真の境界線を決めるものは何かなど、複雑な問題が入り混じっているものの、非常にコメディチックな雰囲気でストーリーが進んでいく。

「事実婚」も人気のテーマ

上記のドラマで取り上げられていたのは、「結婚」の枠内でのバリエーションであるものの、日本社会には「事実婚」というもう一つの選択肢がある。「事実婚」というのは、社会慣習上において婚姻とみられる事実関係があるものの、婚姻届を出していない関係のことだ。日本における「事実婚」は、「契約結婚」に近い意味合いであることが多い。

遊川和彦脚本によるドラマで2015年1月から放送された「○○妻」は、「契約結婚」をテーマに、「事実婚」の様子を描写した。同ドラマでは、誰もが認める理想の夫婦だった主人公夫婦が大きな秘密を抱えていた。妻は婚姻届を出していない契約妻で、3年毎に契約書を更新していたのだ。妻は、それが二人の気持ちを永続させ、夫に対して雑念を持たず、全身全霊尽くすことができる一番良い方法と考えていた。

現在絶賛放送中のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」も、「事実婚」が意味する所に焦点を絞っていると言えるだろう。家事代行をしていたヒロインの森山みくりは、雇い主だった草食系男子の津崎平匡に、「就職としての結婚」を提案する。そして、津崎と「契約結婚」(事実婚)して、家事全般を請け負う「家政婦」としての生活が始まる。同ドラマは、表面的にはラブコメディであるものの、「男女の同居」という問題にストレートにスポットを当てている。契約に基づいて、男女が一つ屋根の下で暮らし、全てのことを「契約」という手段で処理することは本当に可能なのだろうか?一つ屋根の下に住めば、プライベートが完全に守られるということは絶対にない。では、仕事と割り切った契約関係なら、トラブルを完全に避けることができるのだろうか?

しかし、突き詰めて言うと、これらドラマは、人気ドラマ「深夜食堂」の「こころ」に端を発している。「深夜食堂」がここ数年衰えぬ人気を誇るようになっている主な原因は、多くの人が身を置く都会の世界が舞台で、そこでは無限の可能性を秘めた人間関係が展開されているからだ。「偽装結婚」も表現の形にすぎず、その背後にある「契約」には、さまざまな感情が入り混じった人の思いが詰まっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2016年11月18日

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