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第3回輸入博 高品質の製品を通じて中国社会への貢献を目指す日本企業
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本誌記者・植野友和 · 2020-11-10 · ソース:北京週報 |
タグ: 輸入博;日本企業;経済 | 印刷 |
日本は中国に先駆けて発展を遂げ、環境汚染や少子化などさまざまな社会問題に直面してきた。その中でも最も深刻で、今日においても解決されていない問題が高齢化だ。世界一と称されるほどの超高齢化社会を迎えている日本と同じく、近年目覚しい発展を遂げている中国でも高齢化は大きな社会問題となっており、中日間ではこの共通課題に関する協力も進められている。
高齢化が深刻な分、日本では福祉や介護、アンチエイジングなど、お年寄り向けのさまざまな製品やサービスで強みを持つ。第3回中国国際輸入博覧会の会場では中国のシニア層をターゲットとした商品が多く見られたが、そのうちの1社であるNeU 日立高新技術(上海)国際貿易有限公司の中谷亮太営業第一課経理は次のように語る。
NeU 日立高新技術(上海)国際貿易有限公司のブース
「われわれのサービスはセンサーを使って脳血流を測る製品と、脳トレのアプリになります。中国は日本同様に高齢化が進んでおり、これから弊社の商品がターゲットとするお年寄りがますます増えていくことが予想されます。今回の輸入博では国を挙げて輸入を促進する政策が打ち出されていますので、この機会をぜひ活用させていただきたいと考えています」
同社の製品は脳の活動状況をリアルタイムでチェックし、楽しみながら脳の老化を防ぐ、いわば、「脳のフィットネスマシーン」。今回の出展は中国市場に商機を見出したことはもちろんだが、日本の脳科学研究の知見と技術によって中国のお年寄りの老後をより明るく、豊かなものにしたいという願いがあればこそだ。
また、シニア向け市場に限らず、日本にはこれからの中国社会でニーズが高まると予想されるさまざまな業種において、強みを持つ企業がある。普通に考えると、技術が進んでいれば中国市場への進出で競争に勝ち残れると考えてしまうが、セコム中国イノベーションセンターの櫃間章好総経理によれば、事はそう簡単ではないという。
セコム中国イノベーションセンターの櫃間章好総経理
「消費者に対して安心感を与える商品が日本にはたくさんあります。しかし、そういったものを単純に『日本にはいい製品があるからそのまま中国に輸出しよう』という考えはありません。中国で新たに作り直し、中国流の地域に根ざしたソリューションに変える必要があるのです。やはりモノやサービスは、その土地の人々と一緒に作り上げることが大事です。どんなにいい製品でも、現地の消費者に受け入れられなければ意味がありません」
ただ開かれた市場に進出するのではなく、中国に根ざした事業展開をし、ハイクオリティかつ人々が必要とするものを提供することで生活レベルの向上に貢献する。第3回輸入博の展示物には、このように人々の暮らしの質を高め、ひいては社会が抱える課題の解決にプラスとなるものが数多く含まれている。中国は市場開放と輸入促進により世界中の企業に発展のチャンスをもたらし、中国の消費者は輸入品によってより良い暮らしを享受する。まさしく輸入博とは、ウィンウィンを体現する場なのである。
「北京週報日本語版」2020年11月10日
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