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中国のライブコマース、若者就職の注目分野に?
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· 2020-06-30 · ソース:人民網 |
タグ: ライブコマース;就職;経済 | 印刷 |
就職情報サイトのBOSS直聘がこのほど発表した「2020年上半期ライブコマース人材報告」によると、今年上半期には、ライブコマース経済の業態の主要ポジションの人材ニーズが前年同期の3.6倍に増加し、この業界に参入した求職者の規模も前年同期の2.4倍に増加したという。現在、多くの若者がこの「人材不足の分野」または「現在の注目分野」に狙いを定め、この新しい職業で前に進む道を模索しようとしている。「中国青年報」が伝えた。
キャラ設定が大事だが 商品の品質がもっと大事
「1年か2-3年やってみて、人気が出ないようなら、絶対に転職を考えるだろう」と話すのは、浙江省義烏氏のメディア企業でライブコマースを実践中の00後(2000年代生まれ)の女子大生の周晗さんだ。
周さんは義烏工商職業技術学院モデル・マナー専攻の1年生でもあり、容姿に恵まれ二次元が好きでダンスもうまい。周さんは最初、ライブコマースの配信パーソナリティという仕事について、「着飾って、カメラを回し、ライブ配信中はネットユーザーたちとおしゃべりすればいい」くらいに考えていた。しかし1回目のテスト配信で、カメラがこちらを向き、ライトが当たると、「何もしゃべれない自分」に気づき、視聴者も2-3人しかいなかった。「ライブ配信は考えていたよりずっと複雑で、いろんなことを勉強しなければいけない」。それから1ヶ月間、周さんは同企業でトレーニングを受けた。周さんは、「キャラクター設定がアカウント運営の第一歩で、未来の発展方向の道しるべのようなものでもある。今日は二次元、明日はグルメを取り上げるなんていうのはダメ。キャラ設定は自分をどう位置づけるかだ」という。
キャラ設定といえば、95後(1995年から1999年生まれ)の安秋金さんだ。安さんは「グルメ界の相声(中国の話芸)の名人」であり、「相声界のラップスター」だ。安秋金という名前よりも、「貧乏料理」という彼のもう一つの呼び方の方がネットユーザーにはなじみ深いかもしれない。——安さんは黒いシャツを着て、黒い丸型サングラスをかけ、手には「規則正しい食事」と書いた扇子を持って、2018年からショート動画を制作するようになり、今では登録者が1千万人を超えるグルメ動画の達人だ。安さんは、「キャラ設定を考えるより、本当の自分をもっと出すことを考えた方がいい。物事の中には、たとえばおいしい物に対する熱意といったものは演じることができない。演技ならネットユーザーは一目で見破る」と話した。
もちろん、ライブコマースでは商品をきちんとチェックすることも必要だ。オフィスで食べる楽しいグルメの紹介を中心にしたライブコマースの達人の魏淑芬さんは、18年にライブコマースをスタートしてからずっと「必ず試食してからおすすめする」原則を守り、商品選びでこれまでどれくらい軽食を食べたかわからないほどで、体重も5キログラム以上増えた。魏さんは、「味や口当たりだけでなく、成分、産地などもチェックする。それから業者と価格交渉をして、視聴者のネットユーザーにどれくらいお得な商品を届けられるかを検討する。ライブ配信パーソナリティはユーザーの立場に立って商品をきちんとチェックしなければならない」と話した。
創造力とアイディアある配信パーソナリティなら飛び抜けることができる
ライブコマースを人気の競争と言うなら、日々の動画制作は人気の蓄積だと言える。
「ファンを増やすにはやはり動画が大事だ。動画がバズれば、ファンも一気にものすごい速さで増える」。周さんは毎日目が覚めると、「今日はどんな動画を発信しよう?」と考え始める。動画のために今人気のダンスを習いに行き、動画に合わせて流す流行りの音楽を勉強し、しょっちゅう他の人の動画やライブ配信を見てファンを増やすコツを見つけようと努力している。増えたり減ったりするアクセス数に一喜一憂するという。
たとえ500万人のファンがいたとしても、魏さんは「どうやったらファンを増やし続けられるか」と頭を悩ませることから逃れられないという。「2週間の間にほとんどファンが増えなくて、状況はかなり深刻だった……どうやって抜け出すか、今でもよくわからない。ご飯を食べていても、道を歩いていても、ファンを増やすことばかり考え、眠れなくなるときもある。でも次の朝7時に起きてお化粧をして、動画を撮り、ライブ配信をし、それから夜の10時過ぎまで作業をする。今は止まろうにも止まれないという感じだ。これから先はどうなるのかわからないけれど」という。
安さんも同じような状況を2回経験したという。安さんは、「最初はファンが60万人に到達してそれ以上増えなくなった時で、チームのメンバーと72時間の間に1日も休みなしで毎日動画を撮り続け、ずっとどうしたらいいか考えていた。ある日、会社で偶然『店小二』社のシャツを見つけて羽織ってみたら、突然イメージが湧いた。数十元(1元は約15.2円)出して黒布を買って背景にし、レトロなシャツを着て、それまでの『ラップ口調』を『語り口調』に変え、料理の解説を練り上げ、動画のリズム感を強化した。するとファンが一気に100万人に増えたのには驚いた。そうしてしばらくやっていくと、ファンの増加はまた『カベ』にぶち当たった。チームで再びコンテンツのレベルアップをはかり、今ではネットワーク全体で3千万人以上のファンがいる。ものすごく人気者になっても、重荷を下ろすような感覚はなく、かえってプレッシャーが大きくなっていく。考えれば考えるほど、心配が増えていく。本音を言うと、消えるのが恐い……自分にできるのは常に自分を調整して、前に進むことだけだ」と話した。
マルチチャンネルネットワーク企業の社員は、「どれくらいファンがいても、コンテンツの制作や更新を停止すれば、データは下降線をたどる。うちの会社でたくさんのアカウントを育てた結論として、大事なのはアカウント運営の方法論ではなくて、『ネットの感覚』をつかめるかどうかだ。人々が何を見たいのか、何を見たくないのかを理解することだ。これからの競争はきっとますます激しくなる。創造力とアイディアがあるライブ配信パーソナリティなら飛び抜けることができて、もっと遠くまで行ける。人気取りがうまい人が突然出てくるかもしれないが、そういう人は消えるのも早い」と話した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年6月30日
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