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タニシ麺が人気検索ランキング上位に、大人気のわけは?
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· 2020-05-09 · ソース:人民網 |
タグ: 消費;食事;経済 | 印刷 |
人気のインスタント食品が次々入れ替わる中、かつて一世を風靡したインスタントラーメンの「干脆麺」や「来一桶」は今ではすっかり姿を見かけなくなった。今年の新型コロナウイルスの流行中には、マスクや消毒液と一緒にECプラットフォームの人気検索ランキング上位に上がったのは、新たな人気商品のタニシ麺だった。「第一財経」が伝えた。
タニシ麺の評価は2つに分かれる。好きな人は何日か食べないといても立ってもいられなくなり、嫌いな人はにおいをかいだだけでその場から逃げたくなってしまう。タニシ麺のすごいところは、これほど好き嫌いが分かれる食品でありながら、2014年に一式入った個包装タイプがECで販売されるようになると、生産地の広西壮(チワン)族自治区柳州市を飛び出して、中国全土さらには世界の人気者になったことだ。
タニシ麺の前にも、中国の地方の食品が地元から外へと広がるケースは少なくなかった。沙県(福建省)の軽食、桂林のビーフン、重慶の小麺、四川の担々麺……こうした軽食は1980年に誕生したタニシ麺より長い歴史があるが、タニシ麺ほどの人気や話題性はなく、感染症流行中のネットでは個包装のタニシ麺の品切れ状態が続いていた。
タニシ麺は本当においしいのか。どうしてこれほど人気があり、人気が続いているのか。
2012年のドキュメンタリー作品「舌で味わう中国」で紹介されたことが高い宣伝効果を上げ、タニシ麺のファンが増えたことは確かだ。しかしさらに重要なことは、タニシ麺それ自体にネットの人気者になる属性が備わっていたことだ。
タニシ麺が好きでネットで繰り返し購入する消費者のほとんどが若者だ。多様化、個性的、新鮮さや特別感、話題性を追求するのが若者世代の特徴で、タニシ麺の特徴がこの世代のニーズのど真ん中を射抜いた。またこれから開発される巨大な「一人ご飯」市場に対し、タニシ麺はその風味が一人で味わうのにぴったりということから、多くの独身者に歓迎されている。ネットの人気者がライブ配信でタニシ麺を食べて注目を集めたことを考えると、社交的な属性も持ち合わせたタニシ麺に人気が出たのももっともだと言える。
ネットで人気が出たタニシ麺が柳州から全国・世界へと羽ばたく上で着実な支えになったのは、その背後の急速に発展した産業チェーンだ。タニシ麺はECやライブコマースの販売ルートに乗って急速に売り上げを伸ばし、現地政府も関連産業を手厚く支援した。
2014年、個包装のタニシ麺を生産する柳州最初の企業が登録を行い、柳州の街角で数年にわたって売られてきたタニシ麺を産業化の軌道に乗せ、ライスヌードルの製造工法、殺菌処理、真空包装などの食品生産技術を導入して、きれいに個包装されたインスタントタニシ麺が市場に出回るようになった。19年末には、柳州の個包装タニシ麺を扱う登録企業は81社を数え、ブランドは200を超え、1日あたり平均売り上げは170万袋に達し、19年の年間売上高は60億元(約900億円)を超えた。14-18年の4年間で、タニシ麺は阿里巴巴(アリババ)プラットフォームの売り上げランキングで1位を獲得したライスヌードル類製品になった。
16年は中国のライブ配信元年と呼ばれ、タニシ麺もこの年に国民に愛されるネットで人気の食品へと成長していった。SNSのタニシ麺に関するスレッド、さまざまなパーソナリティがタニシ麺を食べる動画、スターたちの微博(ウェイボー)での後押し、ECプラットフォームが発信する各地のグルメ地図やグルメランキングなどが、絶えず若い消費者に「タニシ麺を食べてみたい」と思わせ、タニシ麺の売り上げに対して強い牽引効果を発揮した。
タニシ麺の爆発的人気は偶然ではない。その背後には若い世代の消費ニーズの変化と新小売販売ルート・モデルの変化があるが、実際に発展してからはまだ5-6年しか経っておらず、業界全体としてはまだ多くの不確実性を抱えている。異業種からの参入者もどんどん増え、タニシ麺市場の競争はこれからさらに激しくなることが確実だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年5月8日
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