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新型肺炎で新たな都市間競争 GDP常連10都市に変化?
  ·   2020-04-15  ·  ソース:人民網
タグ: GDP;都市;経済
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新型コロナウイルスによる肺炎はグローバル経済に非常に大きな打撃を与えており、中国国内の都市間競争の局面にも変化が生じる可能性がある。過去10年近くにわたって変動がなかった都市別国内総生産(GDP)ランキングが今年は大きく変動する可能性があり、新たな都市間競争の動きも加速しつつある。

最近、各都市が2019年の経済社会発展統計公報を相次いで発表し、都市別GDPランキングも発表された。19年都市別GDPランキング上位10都市には上から順に、上海、北京、深セン、広州、重慶、蘇州、成都、武漢、杭州、天津が並んだ。

この10都市はランキングを「独占」してかれこれ10年近くになる。この間に広州と深セン、重慶と天津など部分的に順位が入れ替わったことはあるが、10都市の顔ぶれには変化がなかった。しかし2020年には、こうした局面が打ち破られる可能性が出てきた。

一番最初に起こりそうなことは天津の脱落だ。天津は19年のGDPが1兆4104億2800万元(1元は約15.3円)で前年比4.8%増加し、順位が18年の6位から10位に交代した。天津に続く11位の南京は、19年のGDPが1兆4030億1500万元で同7.8%増加し、両者の差は74億元しかなかった。

天津はかつては中国の都市のトップランナーだった。10-13年のGDP成長率をみると、10年は17.4%、11年は16.4%、12年は13.8%、13年は12.5%で全国1位になり、深セン、蘇州、広州などと競うようになった。しかし経済発展が新常態(ニューノーマル)に入ると、天津の勢いは徐々に弱まった。

17年には天津の経済成長率は過去数年間で最低の水準に落ち込み、同年のGDP成長率は3.6%にとどまり、18年も3.6%しかなかった。第4回全国経済センサスの結果を踏まえ、18年の天津のGDPは1兆3362億9200万元に下方修正され、修正前より5446億7200万元減少した。この数字をベースにしても、19年の成長率は4.8%にとどまった。

これと同時に、勢いよく成長してきた武漢で新型コロナウイルス感染による肺炎が発生し、局面が変化して状況はより複雑になった。19年のデータをみると、武漢と天津、南京とのGDPの差は2100億元前後となっている。

19年第1四半期の武漢のGDPは3357億4800万元だった。武漢市統計局が発表したデータによれば、1-2月には、全国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の工業付加価値額が前年同期比32.6%減少し、固定資産投資は72.9%減少、輸出入は12.8%減少、社会消費財小売総額は32.1%減少となった。20年に武漢は「第1四半期を失い」、今後もしばらく感染症の影響を受けるとみられ、今年は天津、南京が武漢と10強入りを争うようになる可能性が高い。

一方、西南交通大学地域経済・都市管理研究センターの戴賓センター長は取材に対し、「感染症が武漢に与えた打撃は1-2年ほどの短期間は顕在化するだろうが、感染症は地震とは違い、武漢のインフラなど物質的条件を破壊しておらず、影響を与えたのは主に信頼感や人材などだ。今後、中央政府が支援を強化すれば、武漢はさらに大きく発展する可能性がある」と述べた。

武漢は打撃を受け、ライバルの長沙や鄭州に武漢との距離を縮めるチャンスが与えられた。19年の長沙のGDPは1兆1574億2200万元で前年比8.1%増加し、鄭州のGDPは1兆1589億7千万元で同6.5%増加した。この3都市は同じく中部地域の省都であり、人口規模が大きく、首位都市としての優位性を備えており、これからより激しい競争が繰り広げられることが予想される。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年4月14日

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