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各国が次々に穀物輸出を禁止 中国の穀物は十分か?
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· 2020-04-07 · ソース:人民網 |
タグ: 農業;輸出;経済 | 印刷 |
新型コロナウイルス感染による肺炎が世界中に広がり、最近になってベトナム、タイ、カザフスタン、エジプト、セルビア、カンボジアの6ヶ国が穀物の輸出を禁止すると相次いで発表した。こうした一部国の穀物輸出制限や世界の穀物供給チェーンの混乱が、中国の穀物供給は大丈夫かと多くの人々に不安を抱かせる。新華社が伝えた。
中国の穀物は十分か?
中国人民大学経済学院の劉守英院長は、「目下、穀物の生産側にも供給側にも問題は起きていないが、多くの国が国や都市を閉鎖する中で、一部の穀物の供給チェーンが一時的に中断されている。緊急物資として穀物や食品は最もパニックを引き起こしやすく、パニックそれ自体が穀物の買い占め現象を激化させ、容易に資本市場の投機行為を招く」と述べた。
劉氏からみると、「現在の中国の穀物問題は量の問題ではなく、構造の問題だ。数量という点では、中国は米や小麦など主要食糧となる穀物に十分な数量がある」という。
データによれば、中国の小麦生産量は1億3千万トンから1億4千万トンほどで、この水準を長年維持し、構造調整として輸入された小麦は500万トン前後だ。2019年の籾・米の輸入量は255万トンで、国内の消費量の1.28%を占めた。中国のトウモロコシ需要も主に国内の供給に頼っていて、19年の輸入量は国内消費量の1.72%だった。
中国社会科学院農村発展研究所の党国英研究員は、「中国の主要食糧となる穀物の輸入量はそれほど多くなく、輸入するのは主に工業用穀物、種子用穀物、飼料用穀物などだ。中国には整った穀物備蓄システムがあり、在庫量は非常に多く、危機に対応できる」と述べた。
また最近、国家穀物・油情報センターの王遼衛シニアエコノミストが取材に答える中で、「中国の穀物総生産量は5年連続で安定して6億5千万トンを超えた。ここ数年、穀物備蓄の体制・メカニズムが持続的に整備され、備蓄は十分にあり、小麦や米など配給穀物の在庫は歴史上最高の水準にある。主要な輸出国が輸出制限措置を取ったことで、国際市場の穀物価格の変動が激しくなる可能性はあるが、現在の中国の穀物市場への影響は大きくない」と述べた。
大豆が今年の中国の穀物の「難関」になる
しかし注意しなければならないのは、小麦、米、トウモロコシと異なって、中国の大豆ニーズは主に輸入に頼っており、中国が世界最大の大豆輸入国であることだ。税関総署が発表したデータでは、中国の19年の大豆輸入総量は8551万1千トンに上り、これまでで2番目に多かった。主にブラジル、米国、アルゼンチンから輸入した。
劉氏は、「米国、ブラジル、アルゼンチンの地域での感染症が大豆輸出に与える影響はなお考察が必要だが、短期的に中国はこれらの国からの輸出の不足分を補うことはできず、中国大豆市場の供給量に影響が出るとみられる。さらには、経済活動のスムースな流れが速やかに回復されなければ、大豆の輸入困難による圧力が価格に跳ね返り、大豆価格が上昇することになる。感染症は中国の穀物供給の総量にはそれほど大きな影響を与えないが、構造的矛盾が激化すれば、大豆の供給問題が今年の中国にとって穀物をめぐる『難関』になるだろう」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年4月3日
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