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安定の中で増加する中国の外資利用
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趙晋平 · 2019-11-20 · ソース:北京週報 |
タグ: 外資;投資;経済 | 印刷 |
近頃、中国商務部は外資利用をテーマとする記者会見を開き、目下世界の越境投資が全体的に低迷している中、今年の1月から10月までに全国で新たに設立された外商投資企業は3万3407社で、実質外資利用額は7524億1000万元と前年同期比6.6%増であり、この成果は中国の外資導入が安定の中で増加する状況を保っていることを示しているとした。
最近、グローバル経済の不景気や中米貿易摩擦などの原因により、中国国内外で今年の外資導入について悲観的なムードがある。国連貿易開発会議(UNCTAD)が先日公表したレポートによれば、今年上半期の発展途上にある経済体の外資導入総額は前年同期比2%減で、先進経済体の外資導入総額も歴史的に低いレベルにとどまった。中国からの輸入製品に対するアメリカの追加関税は一部の製品を生産するグローバルサプライチェーンに大きな圧力をもたらし、中国企業と中国にある外資系企業を含む一部の企業は生産配置の調整を進め、一部の生産を中国から東南アジア、もしくはその他の発展途上国に移した。これは企業が市場メカニズムのもとで進めた正常な経営行為で、産業チェーンと供給チェーンの部分的な調整に過ぎず、主に従来の労働集約型のものに集中しており、いわゆる「外資撤退論」という見方は成立しない。今年の1月から10月までの中国の実質外資利用が前年同期比6.6%増という事実もこの点を充分に裏付けている。
また、過去数年間で中国の外資利用の構造は絶えず変化が生じ、製造業の外資利用の割合が減少し、サービス業は上昇している。このような投資構造の変化は中国の産業構造のアップグレードと直接関係しており、一定の段階にまで発展した中国の国内経済の一種の客観的ニーズなのだ。
2011年、中国のサービス業における外資利用が全国の総額に占める割合は初めて製造業を超え、実質外資利用額とその増加幅はいずれも製造業を上回った。その後、サービス業の外資利用の規模と重要度は絶えず上昇しており、とりわけハイテクサービス業は次第に外資の対中投資が集中する業種となった。1月から10月までの中国におけるハイテクサービス業の実質外資利用額は1438億元で、前年同期比69.3%増だった。そのうち、科学技術の成果を事業化したサービス業は前年同期比で70%を超える伸びをみせ、情報サービス、研究開発、設計サービスの伸びも60%以上だった。
絶えず対外開放を拡大し、ビジネス環境を改善する中国の積極的な措置により、多くの多国籍企業が中国に投資し、中国の巨大市場から発展の利益を享受し、ハイテク製造業・サービス業の分野における外資導入の持続的成長の見通しはとりわけ期待に値すると信じてよい。
(趙晋平 国務院発展研究センター対外経済研究部元部長、国研シンクタンクチーフエコノミスト)
「北京週報日本語版」2019年11月20日
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