河北省邢台市任県のスーパーマーケットで果物を選ぶ女性（新華社発　撮影・宋傑）

今年の第１四半期から第３四半期までの中国経済のデータが発表された。速報値では、今年１月から９月までの国内総生産（ＧＤＰ）は６９兆７７９８億元で、不変価格に基づく計算によると、前年同期比で６.２％増となった。現在、中国の経済発展の状況はどうなっているのか？物価の動向はどのような新しい変化があるのか？企業の海外進出においては何に注意すべきなのか？１０月２１日、国家発展改革委員会は記者会見を開催し、関連する注目の問題について回答を行った。

経済の「深刻な鈍化」という見解には根拠がない

袁達国家発展改革委員会政策研究室主任・スポークスマンは、最近ごく一部の海外メディアが中国経済のデータに疑問を抱き、中国経済は「深刻な鈍化」の状態にあるとしているが、これは裏付けとなるいかなる事実も存在せず、根拠のない考えだと表明した。 

袁達主任は次のように考えている。今年以降、国内外で困難・リスク・試練が明らかに増えている状況において、中国の経済運営は全体的に安定しており、経済構造は最適化が続き、民生福祉が絶えず改善していることは非常に容易ではないことだ。第１四半期から第３四半期までの中国のＧＤＰは前年同期比で６.２％増となり、この成長率は世界の主要な経済体の中で最も高い。同時に、中国の経済発展の質も引き続き向上している。

袁達主任は次のように説明している。実物指標を例に挙げると、今年の国慶節（建国記念日、１０月１日）の連休期間に、中国全土の鉄道、道路、水路、空路を利用した旅行者数は延べ５億人を超え、有料道路の交通量は３億７０００万台に達した。今年１月から９月までに、社会全体が使用した電力量は前年同期比で４.４％増となり、そのうち工業とサービス業の電力使用量はそれぞれ３％増、８.７％増だった。貨物輸送量は５.９％増加し、そのうち鉄道の貨物輸送量は６.１％増だった。これらの実物指標は経済成長を最もじかに反映したもので、中国経済が全体的に安定しているとの判断を完全に支えうるものだ。

袁達主任は、現在国内外の経済発展環境は依然として複雑で厳しく、中国経済への下振れ圧力はいまだに大きく、経済運営はいくつかの困難と試練に直面しているが、中国は経済の安定的で健全かつ持続可能な発展を実現する条件・能力・信念を持っていることも、もちろん充分に認識すべきとした。