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経済効果6600億円のくまモンはどうやって生まれたか
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· 2019-09-20 · ソース:人民網 |
タグ: くまモン;デザイン;経済 | 印刷 |
日本の熊本県の営業部長としあわせ部長を兼務するくまモンは、かわいい見た目と愛らしい仕草で日本で非常に人気がある。「くまモンの父」である日本の有名デザイナー・水野学さんによると、くまモンの人気は次の3つの要素と切り離せない。1つ目はくまモン自身の努力だ。冬の寒い日にも夏の暑い日にも、くまモンはいつもよく働き、いろんな場所に積極的に出かけ人々とふれあって交流する。2つ目は熊本県が著作権をフリーにしたことで、誰でもくまモンのキャラクターを無料で利用することができる。3つ目は熊本県民の情熱で、この情熱がくまモンを育て、くまモンが故郷を離れ、遠くへ出かけていくことを可能にした。「環球時報」が伝えた。
1972年生まれで有名デザイナーの代表格である水野さんは、幅広い知識をもち、広告、イラスト、商品開発、ブランドデザインなどさまざまな分野で活躍している。主なデザインに、ユニクロ「UT」広告キャンペーン、日本の歌姫・宇多田ヒカルのアルバム・ジャケット、台湾地区のセブンイレブンの商品パッケージなどがある。世界的な広告界の賞・ワンショーのゴールドペンシル賞、クリオ広告賞の銀賞など、世界的に権威がある賞を数多く受賞している。
▽くまモンの収益は累計6600億円以上
くまモンの公式中国語名は「酷MA萌」だが、この熊本出身の可愛い黒熊は中国では「熊本熊」と呼ばれる方が多い。熊本県の最新のデータによれば、くまモンはツイッターのフォロワーが80万8千人に上り、2018年だけで1505億円の経済効果をもたらし、7年連続で記録を更新し、収益は累計6600億円を超えた。今年9歳になるくまモンは、今や日本で最も人気のあるキャラクターとなっている。
くまモンをデザインした水野さんは、これまでずっと「くまモンの父」と呼ばれてきたが、「自分はくまモンのママで、パパは有名作家の小山薫堂さん」と本人は考えている。なぜかというと、2011年に九州新幹線が開通した時、熊本県が観光客を誘致するため、「くまもとサプライズ」のコンセプトに基づいたロゴをデザインしようと考えた。県は小山さんに依頼し、小山さんが水野さんを見いだした。水野さんはたくさんのデザインを考えるとともに、キャラクター作りを提案。小山さんが何度も県とやりとりした結果、県の支持を得てくまモンが誕生することになった。
水野さんはデザインの過程を振り返って、「熊本県は県名に『熊』の字があり、代表的建築物の熊本城の主体建築物は黒い色をしている。そこでキャラクターの外観は『黒熊』に決まった。また熊本県の位置する九州地方は、頑丈な体の男性が多いことでよく知られており、火山もよく噴火するので、くまモンの見た目は大きくて強そうにし、真っ赤なほっぺたにかわいらしさを残した。くまモンのママというのには別の意味もあって、『生んだ』後は、熊本県の人々やファンのみなさんにかわいがってもらってだんだん成長し、ついに故郷を離れて、どんどん遠くへ出かけていくのを母のように見守っている」と話した。
▽中国からの依頼
くまモンは大きな成功を収め、水野さんの海外での知名度も急速に上昇し、ほぼ毎日、世界のどこかの会社からデザイン依頼が舞い込むという。その中にはもちろん、中国の会社からの依頼もある。レストラン、不動産、エンターテインメントなどさまざまなジャンルの会社で、その多くがくまモンのように人気のあるキャラクターをデザインしてもらい、認知度を上げ、製品の売り上げにつなげたいとしている。
水野さんはいつも「依頼を断る」といい、「こういった目的だけでデザインしても面白くない。キャラクターのデザインはそれほど難しいことではないが、育てるには成長をはぐくむ土壌が必要になる。これは依頼を受けるときに検討する重要な要因だ。さきにくまモン人気の3要素に関連して述べたように、自分はくまモンを『生んだ』だけだ」と説明した。
水野さんはこれまで20数年にわたり、いろいろな会社と関わってきた。そこから導かれた理論は、「世界には3種類の会社しかない。もうけることだけ考える会社。人類に幸福をもたらそうとする会社。人類に幸福をもたらすと同時にもうけようとする会社の3種類」というものだ。水野さんは2つ目の3つ目との協力しか考えておらず、稼ぐためだけに依頼を受けることはしないという。
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