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「漢欧班列」が新たなさきがけとなる華中エリアの対外開放
本誌記者 尉紅琛  ·   2019-08-14  ·  ソース:北京週報
タグ: 武漢;中欧班列;経済
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世界最大級のスポーツ用品の小売業であるデカトロンは現在、中国に268の実店舗を持つ。デカトロンは武漢に6つの店舗だけでなく、紡績工場と約8万平方メートルの物流エリアも有している。 

2017年10月28日、「漢欧班列」は中国で初めてとなる小売企業によってあつらえられた特別列車「デカトロン」を運行させ、列車はデカトロングループが中国で生産した自社ブランドのスポーツ用品を満載し、フランスのドゥルジュへと直行した。 

「漢欧班列」がもたらした影響も湖北省だけに限らない。武漢鉄路局貨物輸送営業処の鄭力副長によれば、現在武漢鉄路局は鉄道貨物の高速運輸ネットワークを形成しており、珠江デルタや長江デルタ地域、ならびに東南アジア諸国からの電子製品、果物、海産物が高速運輸列車を通じて武漢の呉家山駅へと運ばれ、「漢欧班列」に積み替えられてヨーロッパへと向かい、武漢も中国における物流の集荷、仕分け、中継、発送拠点に発展を遂げたのだという。

グルメを運ぶコールドチェーン 

今年38歳の劉興亮さんは生粋の武漢人だ。普段暇をみてはワインを探し、味わうのにいつも街中を駆け回っており、またネットを通じて海外のサイトで買い物をするのが趣味だ。しかし、ここ2年で状況に変化が生じた。 

「たしか2017年頃のことです。ある日、自宅前にあるスーパーマーケットの棚に突然たくさんのフランスワインが並べられているのを見つけました。種類が豊富で口当たりが本格的なだけでなく、値段も高くありませんでした」と語る劉さん。それ以降、劉さんはもはやフランスワインを買うために労力をかける必要がなくなった。 

もともと、「漢欧班列」の運行が増えるにつれて、運送時間は水運の3分の1、運送費は空運の5分の1に過ぎないことから、たくさんのフランスワインが国際貨物輸送列車で武漢に入ってきて、フランス直輸入のワインの武漢市場での売価はヨーロッパとほぼ同水準になっている。 

しかし、1本のワインが列車でフランスから武漢まで運ばれてくるのは容易なことではない。漢欧国際の王利軍董事長は次のように語る。「国境を越えて運ぶ途中、しばしば過酷な天候に見舞われます。例えばコンテナ内の温度は、夏には50度以上に達することもあれば、冬には零下20度、さらにはもっと低くなることもあります。食品、ワイン、医薬品などの保存にはいずれもそれぞれ一定の適した温度があり、これらの貨物の運送はコールドチェーン技術のサポートが必要なのです」

「漢欧班列」はワイン・牛乳・ジュース・アイスクリーム・果物などの食品類、自動車部品・パソコンなどの精密機器類の輸出入におけるコールドチェーン運輸に何度も成功している(撮影・本誌記者張巍)

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