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米国の保護貿易措置で中国企業の対外投資先に変化
周密  ·   2018-07-24
タグ: 保護貿易;対外投資;経済
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2018年、世界経済貿易情勢は複雑に変化した。主要地域の経済貿易が全面的に回復する中で、米国の保護貿易主義的措置が最も際立った撹乱要因となり、多国籍企業の世界発展戦略に大きな影響を与え、翻ってそれが世界貿易構造にさらに影響を及ぼしている。

経済グローバル化の重要なパワーである中国企業は、世界のクロスボーダーな資本流動において重要な役割を果たしている。国連貿易開発会議(UNCTAD)の統計によると、2017年の中国の対外投資は世界第3位で、対外投資額は世界のクロスボーダー投資額の8.7%を占めた。クロスボーダー直接投資理論に基づくと、経済体の対外投資能力と投資意向はその経済実力の上昇とともに強まっていく。対外開放拡大を堅持する中国の決意と措置は、企業が対外投資を通じて世界での競争力を増強するために重要な外部環境を作り出した。

2017年の対外投資活動がより理性的だったことをベースに、中国企業の対外投資は安定的に回復した。商務部のデータによると、2018年上半期、中国域内の企業は累計で対外投資571億8000万ドルを実現し、前年同期比で18.7%成長した。

投資する側にとって、安定した予想可能な投資環境は投資活動の必要条件だ。

近年、中国企業の対米投資規模と割合に上昇傾向が見られるとはいえ、2018年に米国政府が取った措置と米国市場に見られた新たな特徴は、多くの中国企業に投資をためらわせ、ひいては断念することを決意させた。調査によると、2018年、中国企業の対外投資には明らかに欧州市場に傾く特徴が見られた。

米国と比べ、欧州各国には異なる特徴があり、中国企業は過去しばらくの期間あまり重視していなかった。欧州市場は相対的に分散しており、EUによって形成された統一市場は経済危機後比較的大きな打撃を受け、直面する構造性調整と内部対立の問題が深刻化した。それと同時に、イギリスのEU離脱決定が欧州経済と産業構造に比較的大きな影響を与え、中国企業の対欧州投資策にも一定の影響を及ぼしている。

それにもかかわらず、米国の保護貿易主義的措置は中国企業の選択を変え、中国・欧州間投資協力の強化は双方に巨大な統合の余地と革新の原動力を提供した。産業革命の発祥地である欧州の多くの国々には独自の成熟した産業力がある。一方中国は巨大かつ高度化し続ける消費市場を有しているだけでなく、整った工業体系と強大な統合力も備えている。中国企業が対欧州投資を展開することは、中国と欧州の共通利益に合致し、双方の市場が複雑な国際経済貿易環境に対応し、新たな成長アプローチを見出すのに役立つ。

事実、中国とEUのほとんど全ての加盟国は2国間投資協定(BIT)を結んでいる。環境の発展に適応するために、EUは全加盟国を代表して中国との間で2013年から新しいBIT交渉を開始し、双方向投資にいっそう開放的で、予想可能で、公平かつ透明な投資環境と保障を提供するべく努力している。2018年7月に行われた第20回中国・欧州首脳会議期間中、双方は中国・欧州BITに関するリストを交換し、投資額を提示した。これは交渉が新たな段階に入ったことを示している。協定の支持の下で、中国企業が引き続き対欧州投資を拡大し、互恵・ウィンウィンの関係を推進していくことが期待される。

(周密 商務部研究院米州・大洋州研究所副所長)

「北京週報日本語版」2018年7月24日

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