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消費が中国経済成長に対する寄与度トップに
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· 2017-12-25 · ソース: |
タグ: 消費;供給側構造改革;経済 | 印刷 |
消費需要、投資需要、外部需要は「三大需要」と呼ばれ、よく言われるように経済成長を牽引する「トロイカ」でもある。現在、中国経済成長に対する寄与度で、消費はすでに投資を抜いてトップとなっており、今後もこの趨勢が続くことが見込まれる。
それと同時に、国家統計局のデータによると、2017年に入ってから、中国の社会消費財小売総額は引き続き2ケタ成長を保っている。国家統計局の毛盛勇報道官は次のように述べている。この数年、消費の経済成長に対する寄与度は一貫して60%を上回っている。消費が中国経済成長牽引のフロントランナーになったことは、中国という13億を超える人口を持つ大国にとって、何重もの意味がある。
まず、経済成長法則に照らすと、製品に消費市場があり、必要とする人と買う人がいるような生産のみが持続可能な生産であり、こうしたモデルの上に成り立つ経済成長方式こそが持続可能な成長方式である。ここ数年、中国経済は投資を偏重し、経済の急成長をある程度は促進したが、製品の生産が過剰になる事態を引き起こした。特に鉄鋼、セメント、不動産などの分野で、投資が過熱し、生産能力が過剰になり、経済の持続可能な成長にとってリスクをもたらした。中国共産党第18回全国代表大会以降、中国経済は新常態(ニューノーマル)に入り、これまでの過度に投資を重視していた経済成長方式を改め、経済構造モデル転換と経済成長方式転換の促進に力を注ぎ、発展の質をより重視し、良好な消費環境づくりを重要視し、消費が経済成長牽引の新たなフロントランナーになるよう促してきた。
次に、人々の消費需要は不変ではなく、所得の増加や観念の転換にしたがって徐々にグレードアップしていくものである。その意味では、消費がグレードアップすると、必然的に供給側(サプライサイド)のモデル転換・グレードアップが促される。需要は供給の改革と成長を牽引し、最終的に需要と供給がマッチすると理解することもできる。マクロ経済調整の重要政策方向として、供給側構造改革を引き続き推進する上で、消費需要のグレードアップを出発点とし、人々のますます高くなる素晴らしい生活へのニーズを絶えず満たし、発展過程で起こる質の低さ、革新不足、非効率といった問題を解決し、消費と供給の緊密な結びつきをさらに実現しなければならない。こうした状況下では、供給と需要が互いに牽引し、相互補完するという良好な発展の勢いを呈するだろう。
実際、中国が供給側構造改革を推進して以来、革新的発展は顕著な成果を上げている。例えば高速鉄道の革新的発展は世界的に注目され、経済成長を計り知れないほど後押しする役割を果たした。また、ハイテクや装備製造などの業界が勢い良く発展し、産業ロボット、民用無人機、現代物流、情報サービス、文化観光などの産業も引き続き成長している。こうした状況は、人々の消費需要と社会経済が次第に新たな分野と方向へ発展していることを示している。
最後に強調しておきたいのは、消費のグレードアップと同時に、供給側構造改革を引き続き推進する必要がある一方で、公共サービスやインフラ建設などの分野、特に政府投資保障に関連する高齢者ケア、教育、医療、交通などの分野に対してもより高い要求が出されていることだ。これは実際のところ、政府に対しこうした方面への投資に力を入れるよう下からの圧力がかかっているということでもある。特に触れておくべきは、中国にはまだ貧困脱出のために政府の貧困層扶助政策を必要としている貧困人口が多いことだ。消費需要の変化によって、政府職責の改善が迫られている。国民生活の不足点を補ってこそ、全社会の均衡の取れた発展を実現することが可能になる。
このように、消費需要のグレードアップは、投資の経済成長に対する寄与度を変えただけにとどまらない。今後は消費、投資、輸出入が同じように重視され経済成長していく構造が出来上がっていくだろう。それと同時に、消費需要の変化は、政府に公共インフラと貧困層扶助への投資拡大を促し、経済社会全体の発展を推進する上でも軽視できない重要な意義を持つことになるだろう。
「北京週報日本語版」2017年12月25日
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