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安倍首相はなぜTPP11を推進し続けるのか
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· 2017-11-16 |
タグ: TPP;安倍首相;経済 | 印刷 |
日本の安倍晋三首相は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)を「安心立命」のためのお守りと考えているようにみえる。さきの米国大統領選挙でトランプ氏が当選したことがわかると、外交の慣例を破ってただちにニューヨークのトランプ邸に駆けつけ、TPPを離脱してはならないと「諫言」し、当時任期中だったオバマ大統領を無視した格好になった。だがこの行動は実を結ばず、安倍首相は今度は日本が中心になって米国を除く11ヶ国でTPP(TPP11)を継続推進しようとしている。「北京日報」が伝えた。(文:呉正龍、元駐クロアチア中国大使)
米国はTPP加盟国全体の国内総生産(GDP)で60%以上を占める。米国が参加しないTPPは、影響力が大幅に色あせることになる。ベトナムで開催されたアジア太平洋経済協力会議(APEC)と会議で採択された「ダナン宣言」でTPPにもTPP11にも言及されなかったのはもっともだと言える。TPPはすでにトランプ氏に「死刑」を宣告されているのに、安倍首相はなぜあらゆる手を使って起死回生をはかろうとしているのだろうか。主な原因は次の4つだ。
第1の原因は、安倍首相が心の中でTPPを中国の発展を押さえ込む「妙手」と考えていることだ。地縁政治の角度からみると、安倍首相は7年間の交渉の成果を水に流したくないと思い、TPPの「見守り役」を引き受けることを決意し、TPPをできる限り元の形で存続させ、米国がいつでも再加盟できるようにし、ひいてはアジア太平洋の貿易の枠組みの柱にしようとしている。
第2の原因は、安倍首相がTPP交渉を利用してアジア太平洋で「リーダー」の役割を発揮したいと考えていることだ。安倍首相はTPPを一時棚上げにして、米国政府が心変わりするのを静かに待つこともできた。だが実際には反対の道を歩んでいる。安倍首相にとってみれば、地域経済一体化をめぐって、トランプ氏の米国がTPPから離脱した後には大きな可能性が残されているのであり、機会をうかがって介入し、「副警察署長」の役割を果たし、他の10ヶ国を抱き込んで、大国日本の指導的役割を見せつけようと考えるようになった。
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