投資の経歴には違いがあるが、この3人はいずれも、「過去10年間、不動産市場は最も値上がりする可能性のある市場へと一気に躍進したと思ったら、黄金時代はいつのまにか終わりを告げていた」との見方で一致する。調査によると、06年に北京の不動産価格は1平方メートルあたり平均7375元、上海は7039元だった。16年のデータをみると、10年で北京は380%値上がりし、年平均17.5%の値上がりになった。上海は384.6%値上がりし、年平均17.6%の値上がりだった。
専門家の賈康氏はデータをみて、「不動産は黄金時代に別れを告げたが、銀の時代には銀の時代なりの価値がある。しかしながら、一線都市と二線・三線都市とで不動産市場の流れが分化するとみられ、二線以下の都市では、在庫整理が引き続き頭の痛い問題になる」との見方を示した。
3人の企業家は16年、株式、不動産市場、銀行の資産運用商品、インターネットの資産運用商品、保険、金などさまざまな投資商品を前にして、どのような選択をしたのだろうか。梁氏と董会長は株式を選び、沈氏は株式を含む複数投資の組み合わせを選んだ。梁氏は、「海外で上場する優良企業が中国に戻って上場する時がチャンスだ。また投資段階にある企業は収益力がまだ発揮されておらず、将来的に大きな潜在力がある」と話した。
調査によると、調査対象の世帯の多くが16年にはまず保険への投資を選ぶと答え、株式は2位、資産運用商品は3位で、不動産投資は5位に沈んだ。別の企業家に取材したところ、自身の投資プランに保険を加えたのは国務院参事室の姚景源特約研究員だけで、ベンチャー投資も選択している。姚特約研究員は、「ベンチャー投資と保険は今後1年の間にそれぞれ収益とリスク回避の需要を迎え入れることになる」との見方を示した。