▽外資撤退ブームは存在せず
一部の現象からむやみに結論を出すのは、科学的な方法ではなく、市場をミスリードしやすい。外資の問題もそうだ。高虎城部長は、「外資撤退ブームという言い方に同意しかねるし、こうした現象は全く存在しない。もし外資撤退ブームが存在するならば、2つのデータに反映されるはずだ。まず、その年に導入した外資が減少する。だが、2014年と2015年の外資導入額はいずれも増加している。次に、総量が減少する。しかし、中国の改革開放から現在にいたるまでの外資導入額(ストック)は1兆6千億元に達している。ストックは割合と同年の増加を同時に計算したもので、これらのデータから外資撤退ブームは起きていないと言える」と指摘した。
データを見ると、2015年の中国の外資導入額は前年同期比5.6%増の1263億ドルに達している。商務部の沈丹陽報道官は「今年1月の全国の外資利用データは大量の流入とプラスの成長を示している。資金の逃亡という説には根拠が無い」と語る。
国家外為管理局の担当者は「2015年にみられた資本の流出は主に、国内の銀行や企業などが対外資産の持ち高を自発的に増やし、またこれまでの対外融資を返済したためで、通常言われている外資の撤退とは本質的に異なる」と分析する。