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鼓浪嶼の歴史的建築物が紡いできた物語
本誌記者 馬力  ·   2017-07-14  ·  ソース:
タグ: 鼓浪嶼;歴史的建築;文化
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「黄栄遠堂」スペイン・フランス・ベトナムの建築様式

「海天堂構」の向かいに建つのが、かの有名な「黄栄遠堂」であり、鼓浪嶼の十大建築物の一つだ。「黄栄遠堂」の門前に立ちよくよく観察すると、建物全体に花崗岩で造られた様々な大きさの柱廊が目に入る。これは典型的なスペインの建築様式であり、壮観で美しさを感じさせる。また庭園には竹が生い茂り、落ち着いて優雅な雰囲気に満ちている。この建物は中国と西洋、古代と現代の建築様式が混ざり合った模範的なものといえるだろう。

「黄栄遠堂」は晋江出身のフィリピン華僑、施光銘さんが1910年頃に修築した。「100年以上前の古い建物とはいえ、我々現代人の眼にも魅力的に映ります。時が経っても色褪せない建築物もあるのです」と呉さんは言う。

その後「黄栄遠堂」はフランスで生活するベトナム華僑の黄仲訓さんの手に渡った。当時黄さんは「黄栄遠地産公司」という会社を経営しており、かつてこの建物をオフィスとして使用していたことがあったため、この建物は「黄栄遠堂」と呼ばれるようになった。

元々「黄栄遠堂」は二階建ての建物だったが、黄さんは気に入らず、上に三階を増築した。新しく建てた屋根はノコギリの歯のような形をしており、フランスの建築様式を採用していた。けれど黄さんは依然として満足しなかったのだ。次は建物を天に向かって力強く聳える様にしたいと考え、建物の前の地面を広く掘り段差のある広場を作った。このようにすることで、門から敷地内に入り最初に到着する広場から見上げる「黄栄遠堂」は、威風堂々と聳え立つ様に見えるのだ。

三階の右手側に小さな東屋があり、これは典型的なベトナム建築によるものだという。そのため「黄栄遠堂」は、「スペインの頭にベトナムの影響を受けたフランス式の帽子がのっている」ところが最大の特徴といえるだろう。

鼓浪嶼の歴史的建築物の研究家および保護活動家として、呉さんは建築物とその所有者たちの本当の話を知って欲しいという。「対外公開されている建築物の特徴と物語を人々に伝えるだけではなく、正式に対外公開されていない建築物の記録も調査、整理しています。これらもかつて確かに存在した鼓浪嶼の歴史ですし、我々が伝え、開発し、保護していく意義があるのです」。 

「北京週報日本語版」2017年7月14日

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