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陝西省に伝わる民間戯曲「華陰老腔」 春晩出演で後継者見つかる
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· 2016-03-08 · ソース:人民網 |
タグ: 民間戯曲;無形文化遺産;文化 | 印刷 |
国家級の無形文化遺産伝承人である張喜民さんとその仲間は、今年の中国中央テレビ(CCTV) の「春晩」(春節を祝う中国の国民的年越し番組で、日本の紅白歌合戦に相当)で、民間戯曲「華陰老腔」を披露。一夜にして「時の人」となったものの、このほど上海の梅隴文化館で張さんを取材してみると、有名になったことよりも、春晩に出演したことで、孫が後継者として名乗りを上げたことに最も喜んでいた。解放日報が報じた。
華陰老腔は、前漢(紀元前206年- 8年)の時代に兵士らを鼓舞する音楽として生まれた。張さんの実家である、陝西省華陰市衛峪郷双泉村はかつて、その華陰老腔が最も盛んな場所だった。華陰老腔の十代目継承人である張さんの家にある台本は、乾隆(1711—1799年)の時代にまで遡ることができる歴史あるもの。華陰老腔は、人気歌手の譚維維(タン・ウェイウェイ)とコラボできたことで、ネット上で大きな話題となり、春晩でその人気が最高潮に達してラッキーだったという声もあるが、張さん本人に出会うと、「一夜にして大ブレーク」という見方は消えた。張さんは、華陰老腔の発展や自分がそれを学んできた過程、伝承の現状などを生き生きと語ってくれ、その弁舌は、新人芸能人の80%より優れていた。
孫が後継者に名乗り
2千年の歴史を誇る華陰老腔は、張家では、男性だけに継承され、女性には継承されてこなかった。しかし、張さんの世代の時には、性別や家系などが問題になることはなかった。昨年、現地の文化局は、1年間続く華陰老腔の教室を開き、1週間に2日、受講者が華陰老腔を学んだ。うち1日は張さんが教壇に立つ。ただ、受講者のほとんどが中高年者。「飲み込みはおそい。でも、少なくとも、華陰老腔を伝えられる」。
春晩に出演すると、張さんのもとには多くの問い合わせが来るようになった。しかし、張さんを最も喜ばせたのは、孫の張猛さんも習いたいと言ってくれたことだという。猛さんがまだ10歳だった2005年、張さんは華陰老腔を教えたいと思ったものの、「あまり興味を示さなかった。でも、今年の春晩を見て、突然、真剣に習いたいと言い出した」という。張さんは、華陰老腔の後継者に関してずっと焦りを感じていたものの、全ての状況を甘んじて受け入れなければならないとも考えていた。そんな時に、孫が自分から習いたいと言ってくれて、張さんは何か肩の荷が下りた思いを感じている。
後継者が見つかっても、張さんは華陰老腔の普及に今も力を注ぐ。梅隴文化館を取材してみると、張さんらは、陝西省から皮影や酒壇、長い腰かけなどの小道具を持ちこみ、観衆に本物の華陰老腔を楽しんでもらっていた。(編集KN)
「人民網日本語版」2016年3月8日
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