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中国国学が静かなブーム、伝統文化の魅力再発見
崔小琴  ·   2015-09-15  ·  ソース:北京週報
タグ: 国学;漢服;文化
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2015年9月4日、中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念式典出席の翌日、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は中国の思想家孔子の生誕地である山東省曲阜を訪れ、孔子の墓に献花した。

孔子の生誕地として知られる曲阜は、中国古来の伝統的学問である国学の雰囲気が濃厚で、中国ないし世界から多くの中国伝統文化愛好者が必ず訪れる地である。2006年、曲阜市の申請により、孔子を祭る式典「祭孔大典」は中国国務院から最初の国家級無形文化遺産リストに登録された。

ここ数年来、全国で国学ブームが巻き起こっている。民間の自発的な活動もあれば、政府のサポートによるものもある。独特の魅力が再発見され、中国伝統文化が復興しつつある。

「朋有り、遠方より来たる。また楽しからずや」。中国古代の服を身にまとった青少年が、舞台で中国古典哲学思想大家の名句を朗読している。これは亳州市が催した国学の古典的著作を広めるための文化演目『君子頌』である。

亳州市は安徽省西北部にあり、歴史上著名な哲学思想家である老子、荘子と深い縁がある。荘子祠、天静宮など道教の歴史的古跡があり、古い町全体に濃厚な老荘思想の文化的雰囲気が漂う。亳州市対外宣伝弁公室の柴永剛副主任は、「『君子頌』という大型文化演目を上演する目的は主に国学の古典的著作文化を発揚し、国学文化を伝承することにある」と語った。

国学ブームが続く中で、多くの若者が自発的に中国伝統文化普及に参加し、中国のあちこちで国学ブームが沸き起こっている。

国学愛好者の李然(仮名)さんは、学生時代に学校の国学愛好者サークルの国学社に入っていた。「ずっと中国の伝統文化芸術が好きだったので、学校にあんなに多くの同好者がいるのを知って、とてもうれしかった。さまざまな国学研究討論会を行ったり、時には書道や絵画などを学んだりして、中国伝統文化を広めた。みなの学習や生活にも役立った」。

李然さんの話では、実のところ今では中国の多くの若者が李さんと同じように国学に興味を持っており、北京大学、南京大学、武漢大学など多くの名門大学に国学社が設立されている。「国学は幅広い分野に及び、奥が深く、内容が豊か。国学社のほかに、学校には漢服の愛好サークル『漢服社』もあった。実際には漢服も国学の一部だが、女子学生たちは単に漢服だけに興味を持っていたので、国学社とは別に漢服社を作った」。

漢服は中国の「漢民族の伝統衣装」であり、漢族の染色・織布・刺しゅうなどの技と美学を受け継ぎ、中国無形文化遺産と保護対象の中国工芸美術30余りを伝承している。そのため国学の重要な構成部分と言っても差し支えない。中国では近年、漢服文化を好み、それを広める若者がますます多くなっている。中国各地で漢服の展示やショーが頻繁に行われている。今年7月末、陝西省で行われた漢服を着て漢代の礼を行うイベントには、チェコや米国、カナダ、オランダなどからやってきた約200人の中国系教師・学生が参加し、中華伝統文化の魅力を肌で感じた。

民間の国学ブームに伴って、老子・荘子と縁の深い亳州市は、『君子頌』の公演のほかにも、国学の古典的著作を小中学校教育カリキュラムに取り入れる、地方色に富んだ『小中学国学古典的著作叢書』を編集・印刷するなど、一連の国学文化発揚措置を取っている。

実のところ、亳州の国学文化普及は中国の国学復興の縮図にすぎない。調べたところによると、2016年から、教育部は四年制大学に「国学」専攻を増設する予定で、現在、東北師範大学、北京連合大学などが「国学」専攻の学生募集を検討している。

しかし、中国古代の伝統文化を広めるには問題も存在している。たとえば、ある専門家が指摘しているように、古典文学や国学作品が教材に取り入れられると、今度は受験教育という問題が出てくる。学生たちの一部は中国古代文化の含意と真髄を真に理解せず、ただ受験に対応するため丸暗記し、意図とは裏腹の結果を生んでしまう。そのため、伝統文化を伝承する上では、伝承と実践とを結び付けなければならない。

その意味で、亳州市は実践しながら伝承することに成功している。後漢末期の伝説的名医である華佗の記念館を見学した際、柴永剛副主任は記者に、「ここでは多くの人が普段から華佗が作った『五禽戯』(熊、鹿、虎、猿、鳥の動きを取り入れた気功体操)を練習している。みな熱心に伝統文化の学習と保存に取り組んでいる」と語った。

「北京週報日本語版」2015年9月15日

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