五、軍事闘争準備
軍事闘争準備は軍隊の基本的な実践活動であり、平和を守り、危機を抑止し、戦争に勝利する重要な保障である。軍事闘争準備を拡張、深化するには、戦争ができ、戦争に勝利できるという要請を踏まえ、あくまで重点と難点の問題解決を導きとし、確実に準備し、常に備えを怠らず、軍の抑止力と実戦力を全面的に高めなければならない。 情報システムに基づく体系的作戦能力を強化する。戦闘力生成モデルの転換を加速し、情報システムを運用して各種の作戦力、作戦ユニット、作戦要素を融合した総合的作戦能力にまとめあげ、作戦要素の継ぎ目のない連結、作戦プラットフォームが自主的に協力しあう一体化された共同作戦システムを徐々に構築する。体系的作戦能力を妨げる突出した矛盾と問題の解決に力を入れ、情報資源の掘り下げた開発と高効率の利用を推進し、偵察・早期警戒システムと指揮コントロールシステムの構築を強化し、中・長距離のピンポイント攻撃力を発展させ、総合的な保障体制を完全なものにする。権威・敏腕・敏捷・高効率の要請に基づき、軍事委員会合同作戦指揮機構と戦区合同作戦指揮体制を確立し健全化する。 各方面各分野における軍事闘争準備を統一的に推進する。中国の地政学的戦略環境は複雑で、各戦略方向、各安全保障分野にはすべて異なる脅威と挑戦が存在しており、必ず全局を統一的に計画し、重点を突出させ、軍事闘争準備の全面的、協調的な発展を促し、戦略全体のバランスと安定を維持しなければならない。伝統的な安全保障分野と新しいタイプの安全保障分野の軍事闘争準備を統一的に計画し、国家の主権と安全を守り、国家の海洋権益を守り、武力衝突と突発事件に対応する準備をしっかり行う。兵器・装備の更新・世代交代と作戦様式の発展変化に適応し、戦場の配置をさらに最適化し、戦略のプリセットを強化する。 常に怠りなく戦闘準備状態を維持する。日常戦闘準備のレベルを全面的に高め、高度の警戒態勢を維持し、国境警備・海上防衛・防空面のパトロールと職務執行を綿密に組織する。陸軍部隊は各戦略方向を結び、多兵種が連合し、作戦保障が一体化した戦闘準備システムの配置を構築し、即刻出動し効果的に対応できる良好な状態を保つ。海軍部隊は常態化した戦備パトロールを組織、実施し、関連海域での軍事的プレゼンスを保つ。空軍部隊は平時・戦時の一体化、全域反応、国土全域到達の原則を貫き、機敏かつ高効率な戦闘準備状態を保つ。第二砲兵部隊は平時は適度な警戒状態を保ち、平時・戦時の結合、常に準備を怠らず、随時作戦可能の原則を踏まえて、要素が統合され、機能がそろい、機敏かつ高効率な作戦当直システムを構築する。 軍事訓練の実戦化レベルを高める。実戦化の軍事訓練を戦略的位置に置くことを堅持し、実践の需要から出発して難度を高め厳しく部隊を訓練し、厳格に要綱に基づいて訓練し、戦闘方法と訓練方法の革新を強化し、軍事訓練の基準と法規体系を完全なものにし、大型総合訓練基地の建設を加速し、実戦化された訓練環境を構築する。実戦の需要に基づいた実景シミュレーション訓練、情報技術に基づいたシミュレーション訓練、実戦の基準にかなった実兵対抗訓練を掘り下げて展開し、上級指導機関の指揮訓練と諸軍・兵種の合同訓練を強化し、複雑な電磁環境、複雑で不案内な地域、複雑な気象条件の下での訓練の強度を強める。訓練の監察・監督制度を確立整備し、訓練と実戦が一体化するよう努める。 非戦争軍事行動の準備を組織する。災害救援、反テロ・安定維持、権益保護、安保・警戒、国際平和維持、国際救援などの非戦争軍事行動の任務を遂行することは、新しい時期の軍隊が職責と使命を履行する必然的要請であり、作戦能力を向上させる重要な手段である。非戦争軍事行動能力の建設を部隊の現代化建設と軍事闘争準備の全局の中に組み入れて計画実施し、応急指揮メカニズム、緊急対応能力の建設、専門人材の育成、適用装備の保障及び関係する政策・法規の整備などの方面の仕事をしっかりと行う。軍隊が突発事件を処置するさいの応急指揮メカニズムと国家の応急管理メカニズムの協調的運行を促進し、統一的に組織された指揮、科学的な兵力使用、速やかで効率的な行動、政策規定の厳守を堅持する。
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