中国の「一帯一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」。「帯」はベルト、「路」はロードの意)戦略は対外投資の主要な推進力になりつつある。アジアインフラ投資銀行 (AIIB)とシルクロード基金は「一帯一路」沿いの国々のインフラ、資源開発、産業協力、金融協力などのプロジェクトに投融資を提供している。習近平国家主席は次のような見方を示している。今後10年で中国の対外投資は1兆2500億ドルに達し、昨年ベースで約3倍増になると見込まれる。資本の投入が焦眉の急となっている市場にとって、得がたいチャンスになる。
次に、中国の輸入額はますます大きくなると見られる。これはアジア太平洋地域の輸出に有利である。税関データによると、2014年、中国の輸入額は12兆400億元に達した。両会(全人代と全国政協)で、李克強総理は今年中国の輸出入額の伸び率は約6%を目標とすることを示した。言い換えれば、今年中国には約13兆の潜在的輸入額があるということで、これはいかなる経済体にとってもきわめて大きな吸引力である。
2014年に中国が全世界の商品の輸入を受け入れる割合は上昇し、主要貿易相手国・地域の中国市場への依存度も絶えず高まっている。2014年の1月~9月、EU(欧州連合)、米国、日本の中国市場への依存度はそれぞれ1.2ポイント増の9.5%、0.1ポイント増の7.2%、0.6ポイント増の18.3%だった。
中国の消費財輸入も加速している。2014年は14.9%増の9362億7000万元で、同期の輸入全体の伸び率をはるかに上回り、同期輸入額全体の7.8%を占めている。今年もこの趨勢が変わることはない。一方で従来からの輸入商品、主にコモディティ商品の輸入量も増加を維持するだろう。
商務部の孫継文報道官は次のような見方を示している。中国経済の対外的影響力の増大は、開放型経済が比較的高いレベルに発展する上での普遍的な法則であり、中国は経済貿易大国から経済貿易強国へと邁進しつつある。
|