そのため、全方位的インフラ建設と連結性を将来のアジア太平洋パートナーシップの重要構成部分にするためには、制度化を進めなければならない。2013年のAPEC非公式首脳会議は『APEC連結性に関する枠組み』を採択し、これに続いて12月初めに行われたAPECシンポジウム、APEC非公式高級事務者会合、翌年2~8月に行われた第三回高級事務者会合でもこの議題について議論を深めた。APEC高級事務者会合議長フレンズ会合とAPEC2014連結性青写真シンポジウムにおいて、APEC各フォーラム、ASEAN、G20、大メコン圏地域経済協力、アジア開発銀行、OECDなど地域・国際機関から意見と提案を募った後、中国とインドネシアは共同で『連結性青写真』要綱と関連作業計画を打ち出し、また年内の『青写真』策定という基本目標を明確にした。現在の状況から見て、APEC各エコノミーはインフラと連結性及びその制度化に対し概ね支持の態度を示している。
中国はAPECインフラ建設と連結性強化を積極的に推進
「豊かになりたければ、まず道を作る」。中国の発展の実践は、インフラ建設と連結性が経済成長の条件であると同時に経済成長の結果でもあり、両者には相互促進の効果があることを証明している。中国が地域経済協力に深く関わるに従って、国際連結性の中国にとっての意義は重大になり、中国は経済パートナーとの間に低コスト、高効率、安定的かつ予見可能な連結性環境が形成されることを期待している。中国はインフラ建設と連結性協力の面で一定の競争優位性があり、この分野の協力に積極的に関与することを望んでいる。
2013年10月、習近平中国国家主席はAPEC第21回非公式首脳会議で、「連結性強化という大仕事にしっかり取り組む」こと、太平洋両岸をカバーするアジア太平洋連結性構造の構築、連結性の障害となるボトルネックの解決を提起し、各メンバーに対し、互利互恵と優位性相互補完の理念を守り、開放と透明、協力とウィンウィンの原則を堅持し、意思疎通と交流を強化し、積極的に協力に参加し、連結性を通じてアジア太平洋地域のより緊密な連携確立を促進し、互いの理解と信頼を深めるよう呼びかけた。
APEC
連結性協力に関する議題は数多い。2014年会議のホスト国として、中国は協力分野を拡大し、協力内容を豊富にし、多次元で多階層かつ多分野の連結性協力を推進し、各メンバーと手を携えて、ハード面、ソフト面、人的交流が三位一体となったアジア太平洋連結性構造を築き、アジア太平洋の大市場、大連結、大発展の実現を推進するべく努力している。APEC2014年会議を通じて、連結性は貿易投資自由化、貿易円滑化、経済技術協力に続くAPEC経済協力のもう一つの支柱になると確信している。
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