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中国経済は引き続き回復傾向

本誌記者 蘭辛珍

9月上旬に国家統計局、税関総署などが発表した8月経済データは、中国経済が回復基調にあることを再び証明すると同時に、中国経済悲観論が間違いであることも証明した。

回復傾向を示す経済データに真っ先に反応したのは、経済情勢に敏感な中国資本市場だ。9月に入ってから、中国株式市場は上げ相場が続いている。特に国家統計局がデータを発表した9月9日、上海総合指数は3.39%上がり、この3年来で稀に見る上げ幅となった。

中国国際経済交流センター研究員の王軍氏は、「公表されたデータは、経済成長が明らかに市場予測より良かったことを示し、中国経済の回復基調がほぼ固まり、市場の自信が回復・強化されたことを裏付けている」との見方を示した。

経済データ発表後、ゴールドマン・サックス、HSBC、スタンダードチャータード、JPモルガン・チェースなど世界の投資銀行と経済研究機関は、中国経済成長率に対する予測目標を次々に上方修正した。

現在の情勢からして、年初に打ち出した年間経済成長目標7.5%の達成は問題ないだろう。特殊な状況がなければ、中国経済は今後かなり長期間にわたり7~8%の安定成長を保つと見られる。

経済データの下げ止まりを示す兆候が強まったことで、この1年外部でささやかれてきた中国経済が「ハードランニング」するのではないかという疑問に回答が示され、中国政府はさらなる改革を推進する上でより大きな力と空間を手にした。「今、中国経済発展の奇跡は、質と効果の向上という『シーズン2』に入った。これから物語はさらに面白くなる」。李克強総理は9月11日、夏季ダボス会議でこう述べた。

 

経済回復原動力は改革から

上半期、中国経済には減速傾向が見られ、各成長指標データが鈍化、ひいては低下したことは、中国経済が「モデル転換」の「生みの苦しみ」の時期に入ったことを示している。モデル転換とは、中国政府が経済成長構造と成長方式の転換を通じて、高汚染・高エネルギー消費という経済発展の道筋を変え、中国経済のグレードアップを成し遂げようとしていることを指す。

多くの専門家はかつて、このモデル転換の「生みの苦しみ」の時期はかなり長期間続くだろうと予言した。しかし8月のデータを見る限り、「生みの苦しみ」の時期は終わりに近づき、中国経済はより健全で持続可能な発展周期を迎えようとしている。

では、中国経済回復の原動力はどこから来るのだろうか?過去30年余り続く中国経済急成長に対してと同様、この点に対しても多くの中国経済悲観論者が判断に戸惑っている。

答えは実はとても簡単だ。改革である。李克強総理は9月10日、大連で2013夏季ダボス会議に出席した企業家代表と会見した際、「改革の最大の配当を重点的に放出し、市場の活力を刺激し、経済構造調整に力を入れ、発展モデルを転換して、これらと安定成長とを有機的に結びつける」と巧みに総括した。

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