「依存関係」は表面的現象にすぎない
第2次世界大戦終結以降、日本は米国にしっかりとコントロールされ、外交政策的にもそれほど発揮の余地がないように見える。しかし歴史事件に対して筋道を立てて細かく分析してみると、事実と想象とは逆で、米国のほうがむしろ日本に振り回されていることが見て取れる。
軍事面だけではない。日本の政治経済の成長と成熟はどれも日本の対米迂回戦略を浮き彫りにしている。周知の通り、日本経済が第2次世界大戦後短期間に「元気」を取り戻し、たった2、30年で世界経済の中心的位置に復帰できたのは、米国が発動した朝鮮戦争やベトナム戦争などの侵略戦争と密接な関わりがある。言い換えれば、まさに「戦争特需」によって生まれた極めて大きな経済需要が、日本が「生産力不足、内需低迷」という重い経済的負担から次第に脱却し、国内製造業インフラを再建し、生産条件と市場条件を改善するのを助けたのである。
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