陳友駿(上海国際問題研究院博士)
このところ、中日釣魚島紛争が国際関係研究の重要な話題になっている。米国は釣魚島問題の戦後処理で逃れられない責任を負っているため、釣魚島問題に言及する際には、中米日の3カ国間関係、日本の外交戦略、日米関係などの問題も議論の焦点となる。
日本「対米一辺倒」の背後
第2次世界大戦終結後、太平洋戦争中に重い代価を支払った米国は日本の軍事力を極めて警戒した。一方日本は敗戦という現実を前にして、国を維持するために意を曲げて譲歩し妥協する方法を選ぶことを余儀なくされた。
朝鮮戦争勃発後、日本は自らが米軍朝鮮戦争支援の最も有利な地理的位置にあることに気づいた。こうして、「沈まぬ航空母艦」という天然の強みのおかげで、日本は大量の米国援助と外資誘致の機会を手に入れた。日本経済はこの時期に戦後初の飛躍的な発展を遂げた。
米ソ冷戦初期、米国は日本の冷戦防衛最前線としての機能を強固にするため、日本の経済再建と政治体制安定化のための支援と援助に一段と力を入れた。その影響を受けて、日本は再び米国外交戦略の最大の受益者となり、一気に経済の継続的発展期へと入ったのである。
今回、釣魚島問題で日本が道義に背いて支持者を欠き「勢いを失う」事態に陥ると、米国は直ちに航空母艦2編隊を派遣して付近海域を巡航させ、沖縄米軍基地にF35戦闘機などを含む先進兵器を配備するとの方針を示した。米国の「日本協調防衛、中国牽制」という戦略動機がこれで明らかになったのは疑いようがない。その一方で、日本は再び軍事拡張について米国の支持を取りつけ、日本の米国軍事保護主義戦略への依存効果がはっきりと表れた。
米日間には長年にわたってあるはっきりした現象があるようだ。すなわち、米国が世界を主導する影響力が相対的に衰えたり、米国が大規模な軍事干渉行動を発動して道義に背いたため支持を欠き、盟友の力強い支援の必要に迫られたりすると、日本は常に米国を全面的に支持する陣営に立ってきた。そして「対米一辺倒」の基本戦略のおかげで、日本は政治拡張と国際影響力向上の面で絶好の機会を得てきたのである。
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