予防と救済の措置を充実させ、法執行と司法の各段階で、法によって身体の権利を保障する。　
　拷問による自白の強要を厳禁する。法の定める順序に従って証拠を集めることとし、拷問による自白の強要や威嚇、誘導、欺瞞およびその他の非合法的な方法による証拠収集を厳禁する。
　法の執行者が不法拘禁を実行することを厳禁する。不法拘禁や誤認拘留、期限超過拘留を実施した責任者の責任を追及し、処罰する。　
死刑の認定・執行を厳格に規制し、慎重に行う。死刑判決を慎重にし、執行猶予2年の死刑制度を整備し、死刑の執行猶予期間中、故意に罪を犯さなかった者には死刑を執行せず、減刑を行う。
　死刑判決の手続きを厳格にし、死刑の再審手続きを充実させる。法執行の責任制度、法執行の質の考査・評議制度、誤った判決の責任追及制度、指導者の責任追及制度、引責辞任制度を厳格化する。

監督・管理に関する立法を整え、被拘留者の権利と人道的待遇を保障するために効果的な措置を講じる。 　
　監獄・刑務所での法執行における責任制度と公告制度、法執行活動の評議・考査制度、法執行上の過失責任追及制度を充実させ、監獄・刑務所の法律・規律執行面での監督と権力制約のメカニズムを構築し、監獄・刑務所の法執行活動における違法犯罪行為に対する処罰と責任追及を強化する。
　効果的な措置を講じて、被拘留者に対する拷問による自白の強要や体罰、虐待、侮辱などの行為を厳格に防止する。すべての取調室で強制的な物理的隔離を実行する。取り調べ前後の被拘留者の健康検査実施制度を作　り、普及させる。

都市・農村の二重構造の打破に力を入れ、新農村の建設を急ぎ、農民の合法的権益を守る。　
　農民の土地に対する権利を保障し、農民の宅地の用益物権を保障する。　　
　土地収用制度を改革し、土地収用の補償メカニズムを充実させる。法によって農村の集団所有の土地を収用し、同一条件下における同一地価の原則に基づき、農民集団と土地を収用された農民に対して適時かつ定額どおりに合理的な補償を与えるとともに、土地を収用された農民の就職、住宅、社会保障などの問題を解決する。
　農民工の権益保護を強化する。農民工の子女の就学や公共衛生、住宅の賃貸・購入などの面における待遇を次第に改善する。農民工の労働災害や医療、養老保険のカバー率を拡大し、できるだけ早く農民工の基本養老保険規則を制定、実施する。戸籍制度の改革を推し進め、小・中都市の定住基準を引き下げる。

国の行政機関、審判機関、検察機関などに対する人民大衆の監督を強化する。
　公民が国家機関と国家公務員に対して批判や建議、申し立て、告発、摘発を行う権利を保障し、人民団体、社会機構、マスメディアに国家機関と国家公務員に対する監督の役割を発揮させる。
　腐敗の予防と処罰のためのさまざまな法規・制度を厳格に実行し、主要指導幹部に対する監督を適切に強化する。　

女性が各方面で男性と平等な権利を享有することを促進し、女性の合法的な権益を保障する。
　女性の国家管理と社会事務管理への参与水準を高める。各クラスの人民代表大会、政治協商会議、人民政府の指導層の中には、1人以上の女性がいなければならないこととする。50％以上の国家機関の部（委員会）と省（自治区、直轄市）、市（地区、州、盟）の政府部門には女性リーダーがいなければならないこととする。市（地区）クラス以上の国家機関における庁・局クラス、処クラス公務員に占める女性の比率を高め、省・市・県クラスの幹部候補の中で女性が20％を下回ってはならないこととする。