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中国の社会主義の発展に必要なのは共産党の指導力のさらなる強化
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吉田陽介 · 2019-12-27 · ソース:北京週報 |
タグ: 中国共産党;社会主義;政治 | 印刷 |
中国共産党第19期中央委員会第4回全体会議(四中全会)は、昨年2月に開かれた第19期三中全会に続いて政治問題がテーマとなった。昨年、一部の日本メディアは主に経済問題が話し合われるのではないかと分析していたが、「社会主義現代化強国」の建設に向けて改革をスムーズに進めるため、中国共産党は国家ガバナンスシステム・ガバナンス能力の現代化を中心議題にすることを判断したのではないかと考える。本稿では、中国の社会主義制度の歴史的変遷、中国の社会主義の強みについて、筆者の考えを述べたいと思う。
中国共産党の理論や政策は時代と共に変化しており、中華人民共和国成立以降、中国の社会主義制度と国家ガバナンスシステムも時代と共に進化してきた。中国の社会主義制度は、政治面では中国共産党の政権運営を全人代が監督し、政治協商会議が政策上の助言を与えるというものだ。経済面では、社会主義と市場経済を組み合わせた「社会主義市場経済」だ。
中国共産党は旧ソ連を中心とするコミンテルンが打ち出した都市プロレタリア階級の蜂起による革命のやり方に依拠せず、多くの農民に依拠するという独自の革命を進め、勝利を収めた。中国共産党は強力なリーダーシップの下で、限られた資源を国が必要とする分野に投入する計画経済を実施し、急速な工業化を実現した。
ただし、重工業の発展を重視する旧ソ連式の計画経済モデルは、農業が大きなウェートを占める中国では「しっくり来ないもの」だった。そのため、毛沢東は1956年4月に「十大関係を論ず」という講話を行い、工業と農業・軽工業の重視や内陸部と沿海地域の発展の重視など中国式の社会主義の青写真を示し、「中国の道」を模索していった。だが当時はイデオロギー重視の経済建設を行っていたため、経済が大きく発展することはなかった。
改革開放後の中国は、現実に即して理論を構築していくという姿勢で市場経済を取り入れ、経済を活性化していった。また、国有経済と集団経済のみを社会主義を発展させる力とするのではなく、民間企業も社会主義を発展させる重要な要素と位置づけ、競争を活性化させていった。このように、中国の社会主義制度と国家ガバナンスシステムは中華人民共和国成立以降の歴史の中で発展してきており、現在も進化を続けている。
中国が持つ政治制度の優位性が人々の幸福に資する
今回の四中全会は、中国の社会主義制度と国家ガバナンスシステムの強みを13ほど挙げているが、筆者が中国の社会主義の大きな強みだと感じたのは、「党の集中的・統一的指導、党の科学的理論を堅持し、国が一貫して社会主義の道に沿って前進していく」という強み、「人民を中心とする思想を堅持し、民生の改善、人民の福祉の増大を絶えず保障し、共同富裕の道を歩む」という強みである。
資本主義国の政治制度に慣れ親しんでいる日本人は、「党の指導の強化」という言葉にはマイナスのイメージを抱きがちである。だが、「党の指導の強化」は、人々の切実な利益に関わる政策を、スピード感をもって打ち出せるという利点がある。例えば、重大事故や災害時の対応は、中国の方が迅速だ。指導者が指示を出せば、関連部門はいち早く救助活動を始めることができる。それに対し、議会制民主主義のもとでは、決定が遅く、緊急事態の発生時にうまく対応できないことがある。そのため、日本の一部の論者の言う、中国を「民主化」すれば、中国の人々が幸せになるという説は中国の政治体制の優位性を無視したものである。
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