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大国は他国への責任転嫁をすべきではない 朝鮮半島核問題
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· 2018-08-28 |
タグ: 朝鮮半島;核問題;政治 | 印刷 |
米側は先日、朝鮮半島核問題について、最近中国の態度が多少変化したことが米朝協議を通じた解決プロセスに影響を与えていると表明した。このいわれなき非難に対して、中国側は厳粛に反論するとともに、米側に厳正な申し入れを行った。(文:華益声・国際問題専門家。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
朝鮮半島情勢の推移を注視する各国はみな米国の対朝政策がころころ変わることに注意を払っている。8月23日、米国務長官が翌週新たな朝鮮政策特別代表と共に訪朝すると発表した直後、トランプ大統領は国務長官に訪朝の延期を指示したとSNSに書き込んだ。これは、前回シンガポールでの米朝首脳会談まであと1ヶ月足らずという時に、米側が突然公開書簡で会談の中止を発表し、朝鮮側が高官を米国に派遣すると、また会談の手配を再開させた一件を思い出さざるを得ない。
表面的には、米国の政策の朝令暮改は朝鮮の心理的プレッシャーを高め、朝鮮からさらなる譲歩を引き出させようとしているように見える。だが長期的に見ると、米側が同じ手口を繰り返すたびに貴重な接触と対話の成果が損なわれ、朝鮮半島情勢の不確定性が増し、朝鮮半島問題解決の難度も増していると言わざるを得ない。
米側は非核化プロセスに進展がないと恨み言を言うが、自らを振り返ることはしない。朝米首脳会談後に発表された共同声明は多岐に及んだ。朝鮮半島の完全な非核化の実現という共通目標もあれば、恒久的で安定した平和体制の構築も打ち出し、「新しいタイプの」朝米関係の構築を筆頭に挙げた。朝鮮は核実験場を閉鎖し、ミサイル実験施設を撤去し、朝鮮戦争時の米軍兵士の遺骨を返還した。朝鮮側は善意を示し続け、米側は歓迎し評価したが、それを対等で釣合のとれた行動に移していない。米国は米韓合同軍事演習は停止したものの、政策を強化し続け、最大限のプレッシャーに歩調を合わせるよう各国に要求し、平和体制構築には消極的だ。朝鮮側から見ると、米側は朝鮮側の安全保障上の懸念に配慮していない。こうした中、米側が自国に誠意と柔軟性が不足している問題を顧みずに、中国側を責めるのは、事実と合致せず、道理にも合わない。
朝鮮半島問題における中国の積極的役割は、国際社会の誰の目にも明らかだ。中国はかねてより責任ある大国の立場で世界と地域の紛争問題の解決プロセスに建設的に関与してきた。中国は朝鮮半島の非核化実現に揺るぎなく尽力し、安保理の対朝決議を一貫して全面的かつ厳格に履行してきた。中国は朝鮮半島の平和・安定を維持し、対話と協議による問題解決を堅持している。朝鮮半島情勢の推移において肝要な節目のいずれにおいても、中国が極めて重要な役割を発揮し、情勢の暴走を防いできた。
中国が常に強調するように、朝鮮半島問題は「三尺の氷は一日の寒気でならず」だといえる。深いレベルにおける矛盾を解決するには積極的に接触し、話し合い、各国の懸念に配慮する必要がある。政治的解決の過程において、自らの立場と要求に固執しすぎるのは、それがどの国であっても矛盾の緩和に無益だ。中国は引き続き関係各国と緊密な意志疎通を保ち、朝鮮半島の非核化目標の達成と北東アジアの長期平和・安定のために積極的役割を果たす。同時に、中国はころころと態度を変えて、他国に責任をなすりつけるのは大国のすべき行いではないと米側に注意を促していくことになる。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年8月27日
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