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南中国海の安定局面を共に守る
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· 2017-08-09 · ソース: |
タグ: 南中国海;ASEAN;政治 | 印刷 |
南中国海における行動規範(COC)の枠組文書が、先日の中国ASEAN外相会議で順調に承認された。中国とASEAN諸国の共同努力による大きな外交成果であり、溝を適切に管理・コントロールし、共に認める地域ルールを制定する知恵と能力が各国にあることを示すものだ。地域の平和・安定維持にとって重大な意義を持つだけでなく、「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブとASEANのコネクティビティ戦略の連携にも良好な協力の雰囲気をもたらした。(文:張潔・中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院研究員。人民日報海外版コラム「望海楼」掲載)
枠組の承認は困難を経て実現したものだ。
2011年以降、南中国海情勢はヒートアップし続け、紛争関係国の利益の衝突が激化。米国がアジア太平洋リバランス戦略を実施し、地域の平和は脅かされた。まさにこうした政治的雰囲気の中で、中国とASEAN諸国はCOC協議に入った。
だが、回を重ねた高官会議と共同作業部会の最中に、南中国海仲裁裁判の茶番が激しくなり、米日など域外国が南中国海問題への干渉の度合いを強め続けたために、中国とASEANの協議過程は大きく妨げられた。
幸いなことに、南中国海情勢、とりわけ仲裁裁判問題におけるASEAN諸国の立場は、多少揺れ動いたものの依然として自制が保たれた。同時に、中国は海上での力を増強し続けても、南中国海問題の平和的解決という政治的意志を放棄しなかった。まさに南中国海問題処理の唯一の効果的な道は直接の対話・協議であると双方が認識したからこそ、圧力を動力に変え、妨害を排除し、小異を残して大同につき、COCを枠組承認へと導くことができたのだ。
COC枠組承認は中国とASEAN諸国の安全保障上のニーズの最大公約数だ。
中国にとって枠組承認は、平和的発展を堅持する政治的意志と大国としてのイメージを示すものであり、さらに南中国海情勢が安定に向かいつつあることは、「一帯一路」(the Belt and Road)建設に必要な外部環境を整えるものだ。
ASEANにとって枠組承認は、自らの安全保障上の懸念に応え、地域問題における中心的地位を改めて具体化するものだ。とりわけ重要なのは、アジア太平洋の安全保障協力の焦点を、日増しに増加し、より現実的脅威のあるテロの問題へと向けるうえでプラスであるということだ。
今後のCOC協議は依然として任重くして道遠しであり、試練が絶えない。
王部長はASEANプラス1(中国)外相会議後、COC協議推進に関する「三段階」構想を示した。第一段階として、11カ国外相がCOC枠組を共に確認し、かつ必要な準備作業を完成した後、年内のふさわしい時期に次の具体的協議に入ると発表する。第二段階として、「南中国海における関係国の行動宣言」作業部会でCOC協議の構想・原則・推進計画を協議する。第三段階として、準備作業をほぼ終えた後、外部の重大な妨害がなく、南中国海情勢が基本的に安定していることを前提に、中国とASEAN諸国の首脳が11月の中国ASEAN首脳会議でCOCの次の段階の協議の開始を正式に発表する。
実際には、前進への各段階はいずれも決して容易ではない。最近外国メディアがCOC枠組についてとやかく言い、離間を煽っていることから、域外国がCOC協議過程への妨害と破壊を決して簡単にはあきらめないことが難なく見てとれる。したがって、中国とASEANは今後さらに多くの外交の知恵と戦略の揺るぎなさ、小異を残して大同につくこと、そして相互信頼の強化を必要とする。そうして初めて、南中国海地域の得難い安定局面を共に守ることができる。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年8月8日
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