中文 | English | Français | Deutsch
 
 
ホーム 政治 経済 社会 中日交流 文化 文献 特集
ホーム >> 政治 >> 本文
  • descriptiondescription
G20ハンブルク・サミット前の「変化」と「不変」
ケリー・ブラウン  ·   2017-07-05  ·  ソース:
タグ: G20サミット;一帯一路;政治
印刷

前回のG20サミットが昨年9月に杭州で開催されて以来、世界ではどのような変化が起こったのか?この間最も顕著な変化は西側大国の指導者交代である。最も注目されたのはトランプ氏の米国大統領当選とエマニュエル・マクロン氏のフランス大統領当選である。それと同時に、イギリスのテレサ・メイ首相が直面する情勢にも抜本的な変化が起きた。これは、メイ首相が今年7月にG20ハンブルク・サミットに参加する時の状況が昨年杭州サミットに参加した時と同一には論じられないことを意味する。こうした状況と比べると、サミットに出席するアジア太平洋諸国、主に日本、インド、中国、オーストラリアの指導者は昨年と変わっていない。こうして見ると、安定の重心は徐々に東へとシフトしている。

新たな指導者

世界の指導者の変動はこれまでもあった。だが、このところの変動は一部の国の価値観と物事の処理方法の変化を反映しているため、重要な意義を持っている。トランプ大統領はこれまでのどの米国大統領とも異なっている。トランプ大統領は非伝統的な施政方法を打ち出し、大統領の座に就いた。トランプ大統領の当選に関する最も合理的な説明は、彼が反エリートと反グローバル化の姿勢を示したというものだ。従って、トランプ大統領にとってG20サミットは多国間の競技場であり、彼はこの競技場を通じて国内の核心有権者たちにその権威を誇示するだろう。そのため、トランプ大統領はサミット期間中なんのてらいもなく「米国第一」を繰り返すことが予想される。トランプ大統領は多くの機会を利用して、気候変動に関するパリ協定など「不公平な」貿易協定や国際協約を厳しく批判するだろう。パリ協定についてはすでに米国の離脱を発表し、再交渉を要求している。

新しく就任したフランスのマクロン大統領はトランプ大統領と鮮明なコントラストを成している。5月の大統領選挙で大勝した後、マクロン大統領は国民議会選挙でも過半数の議席を獲得し、権力基盤を固めた。マクロン大統領の立場はトランプ大統領と相対するものだ。マクロン大統領は国際主義者であり、全体としてEUと国際化を支持しており、そのイデオロギーは混合型で、左か右かで規定することは難しい。  

重心のシフト

変化といえば、もう一人注目すべき指導者はイギリスのテレサ・メイ首相である。メイ首相は予定を繰り上げて下院の総選挙を行うことでより高い民意の支持を獲得し、EU離脱交渉でより大きな主導権を握るつもりだった。しかし、総選挙はメイ首相率いる保守党の議席が増えるどころか減る結果に終わった。今、保守党はすでに議会の多数派ではなくなり、メイ首相のEU離脱戦略は完全に廃棄されないとしても、その実行には困難が伴うだろう。イギリスの時事評論家の言葉を借りると、最近のメイ首相は政務を執っているが政権は握っていないという。G20サミットに出席する時には、メイ首相はもはや大権を手にしたイギリス首相ではなくなっているだろう。

これと比べると、世界のその他地域にはそれほど顕著な変化は起きていない。習近平主席の指導の下、中国は多くの国際問題処理において際立って優れた手本となり、引き続き自由貿易を推進し、パリ協定を実行している。また中国は2015年のイラン核問題に関する最終合意など、様々な多国間合意を促進してきた。一方、トランプ大統領が治める米国はこの合意に懐疑的な態度を示している。「一帯一路」(「シルクロード経済ベルト」と「21世紀海のシルクロード」)構想やアジアインフラ投資銀行(AIIB)に力が注がれるにつれて、中国はこれをちょうどいい機会として、他の大国に対し、中国は彼らと対等にふるまうことのできる大国であり、具体的問題について自身の理念とプランを示すことが完全に可能だとアピールすることができる。

12次のページへ
シェア:
リンク  

このウェブサイトの著作権は北京週報社にあります。掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。


住所 中国北京市百万荘大街24号 北京週報日本語部 電 話 (8610) 68996230
  京ICP备08005356号-4 京公网安备110102005860

中国語辞書: