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全人代外事委の責任者「南中国海はいかに現在の局面に至ったか」
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· 2016-05-19 |
タグ: 南中国海;中米関係;政治 | 印刷 |
南中国海が現在の局面にまで至ったのは、様々な行動や言論が多くの場面で相互にもつれ、影響し合い、作用し合った結果であり、国際環境と地域の安全情勢が変化のたまものでもある。情勢が進展を続け、双方が繰り返し刺激し合っているのは、主権・資源・戦略安全に基づく現実的な利益の衝突も原因となっているが、相互認識における歴史的脈絡のなさと情報の一貫性の欠如、相互の戦略的意図と政策目標への憶測から来る疑念も大きな原因と言える。南中国海域外の大国としての米国が介入拡大と立場の調整・変化は、南中国海の情勢が2009年から複雑化している主な原因である。多くの人が関心を持っているのは、情勢が今後いかに進展するかということだ。米国側は、中国が次に取る行動を見守っており、中国側は、米国の意図に深い疑念を抱いている。南中国海の情勢と南沙(英語名スプラトリー)諸島の論争をめぐっては、問題の激化や戦略判断の誤りという危険性がある。
中国が南中国海において訴えているのは、国家の領土主権を保全しなければならず、地域の平和と安定を守らなければならないということである。王毅外交部長(外相)とASEAN諸国の接触からも、(1)直接当事国が話し合いを通じて論争を適切に解決し、(2)中国とASEANが共同で南中国海の平和安定を守る――という中国側の打ち出した「デュアル・トラック・アプローチ」が多くの国の認可と支持を得ていることがわかる。ASEANも、情勢をコントロールし、対話の軌道に戻ることの重要性を認識している。
未来の情勢がいかに進展するかは、各側の認識と選択による。もしも協力を選択すれば、多方面の利益となるかもしれない。もしも対立を選択すれば、行き詰まりさらには衝突に至り、どちらも完全な受益者とは成り得ないだろう。(編集MA)
「人民網日本語版」2016年5月14日
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