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深刻化する国際テロリズムの脅威
李偉  ·   2015-12-25  ·  ソース:北京週報
タグ: 国際テロリズム;脅威;政治
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2015年以来、過激派組織「イスラム国」(IS)が絶えず拡張し、「アルカイダ」とその関連勢力などのテロ勢力が巻き返しに出ている。世界のテロ勢力は再び活発化し、国際社会が直面するテロの脅威が高まっている。

「グローバル・ジハード」運動を先導する「イスラム国」

「イスラム国」は発足当初、一時は国際社会からの攻撃と「アルカイダ」との競争という二重の圧力に直面していた。しかしここ1年余りは、無差別殺人を行い、世界各地でテロ事件を引き起こし、その力が拡大しつつある。

(1)対外拡張を加速している。「イスラム国」はイラクとシリア以外の中東、北アフリカ、南アジア、中央アジア、東南アジア地域でも仲間を引き込み、支部を設立し、同盟を結んでいる。「イスラム国」に忠誠を尽くし、これを支持する各地域のテロ組織は30余りあり、テロ勢力の拡散が深刻化している。「イスラム国」は各地の同盟者の力を借りてテロ事件を引き起こしただけでなく、米国や欧州にまで入り込み、テロ事件を何件も引き起こした。

(2)テロの技術と戦術が高度化している。「イスラム国」はネット上の宣伝を通じてテロリズムを伝播している一方で、全面的な「ジハード(聖戦)」を追い求め、過激な思想で人々を感化して騙し、しばしばデパートやレストラン、劇場といった「ソフトターゲット」を襲い、大規模殺傷と社会的パニック効果を上げようとしている。

(3)外国籍「ジハーディスト(聖戦主義者)」の大規模な勧誘・派遣効果が高まっている。外国籍「ジハーディスト」は、2014年は1万8000人、出身国は90カ国だったが、今年は2万5000人に増え、国際社会に対する脅威が深刻化し、高まりつつある。彼らが加わったことで「イスラム国」の人的戦力が増しただけでなく、そのうちの一部は西側諸国を攻撃し、新しい世代の過激派を煽動することを企んでいる。   新たな動乱期に入った世界のテロリズム

南アジアでは、アフガニスタンが再び「テロ天国」になってしまうおそれがある。一方では、パキスタンのテロ掃討作戦(作戦名「剣の一撃」)がその手を緩めておらず、「アルカイダ」やパキスタン・タリバンなどパキスタンに潜伏していたテロ勢力がアフガニスタンへ逃れ、アフガニスタン北部などに根拠地を作り、さらにアフガニスタン各地へと拡散し、アフガニスタン・タリバンと武装同盟を結び、アフガニスタンでテロ襲撃を共同で行うようになった。その一方で、アフガニスタン・タリバンは分裂状態に陥り、安全情勢がきわめて悪化する可能性がある。

中央アジアにおいては、「イスラム国」とアフガニスタン・テロ勢力という二重の脅威に直面している。「イスラム国」は、中央アジアで従来の宣伝に加えてネットを活用した宣伝も行い、中央アジア系の「ジハーディスト」を出身国に送り込んで事件を起こさせ、現地の系列組織を丸め込み、新たな戦線を開いた。それと同時に、米軍の撤退とパキスタンのテロ撲滅作戦強化にともなって、「ウズベキスタン・イスラム運動」(IMU)」と「イスラミック・ジハード・ユニオン(IJU)」がアフガニスタン北部を経由して中央アジアに逃れ、「イスラム国」と結託してタジキスタンなどに集結して勢力化し、現地で武装化訓練を行っている。

アフリカでは、テロ勢力の動きが活発化し、地域の安定が深刻な脅威にさらされている。アフリカ地域には3つのテロ組織がある。ナイジェリアの「ボコ・ハラム」、ソマリアの「アル・シャバブ」と北アフリカの「アルカイダ」系組織である。そのうち「ボコ・ハラム」の脅威が最も深刻だ。絶えまなく武装割拠を行い、大規模テロ事件を引き起こし、中央・西アフリカにおけるテロ事件策源地の設立を図っている。「ボゴ・ハラム」は「イスラム国」に忠誠を尽くしており、脅威が深刻化している。この1年で同組織が起こしたテロ襲撃による死傷者数は「イスラム国」のそれすらも上回っている。

 李偉(中国現代国際関係研究院安全・戦略研究所研究助手)

 「北京週報日本語版」2015年12月25日

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