日本華人教授会議など3つの団体が12日、「北東アジアの和平構築をいかに推進するか――和解と協力の路」と題したシンポジウムを開いた。鳩山由紀夫元首相は講演で、「日本軍が過去に中国人を殺害したことについて、それがたとえ1人であったとしても、子孫として謝罪しなければならない」と述べた。また「安倍政権は一連の安保法案を成立させるために、中国の脅威を誇張すべきではない」と批判した。
シンポジウムでは、軍事ジャーナリストの田岡俊次氏をはじめとする8名の知識人が講演を行った。「環球時報」の記者によると、日本の専門家は中日関係や中日韓関係の今後に注目と期待を寄せていることが窺われる。
鳩山氏は、「歴史問題で中国・韓国から相互理解を得ようとするなら、相手の立場に立って考えるしかない」と指摘。南京大虐殺記念館を訪れた際には、「戦争の加害者として、謝罪と反省の念を抱き続け、過去に国が行った行為に向き合う必要がある。自分自身が当事者でなくとも、忘れてはならない」と実感したという。
安倍首相が一連の安保法案成立を目指していることについて、鳩山氏は「法案成立のために中国の脅威を過剰に誇張している」と指摘。「景気後退やさまざまな社会問題により、日本人は自分を見失い、強い心を無くしているため、ある種の強い掛け声が必要だというのが、安倍政権の安保法制、軍備増強推進に向けた理論的基盤だ。しかしこれは真の強さではなく、作られた強さだ」と語る。「中国指導部の軍縮宣言が他国の軍縮につながれば、脅威も低減する」。鳩山氏は、東アジア共同体の建設に向け、日中韓の三国を中心とした議会の早期設立を目指すべきと提議。地域の重要問題を常に協議し、東アジア共同体建設に向けた環境整備を進めたいとしている。