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中国疾病予防管理センター長・高福氏に聞く ワクチン接種で疾病負荷を軽減
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· 2021-05-18 · ソース:人民中国 |
タグ: ワクチン;新型コロナウイルス;社会 | 印刷 |
工藤泰志=聞き手
世界保健機関(WHO)は5月7日、中国医薬集団(シノファーム)製新型コロナウイルスワクチンを緊急使用リストに加え、コロナワクチンの公平な分配のための国際的な枠組み「COVAX(コバックス)」で当該ワクチンを購入できると示した。これは中国の新型コロナワクチンが世界に認められ、世界各国が共に新型コロナから抜け出すために前向きな役割を果たしていることを意味している。
中国外文局(中国国際出版集団)の調整の下で5月9日、中国科学院院士・中国疾病予防管理センター(CDC)長の高福氏は、リモードで日本の民間非営利団体「言論NPO」代表の工藤泰志氏のインタビューを受けた。高福氏は、中国の新型コロナワクチンの開発・接種状況を紹介し、中国製ワクチンに対する国際社会の関心事を巡って見解を述べた。
明確な目標 確実な方法
――中国は6月末までに国民の40%を占める約5億6000万人のワクチン接種を目指していますが、この目標は実現できるのでしょうか。もし実現できるなら、具体的にはどういう方法で実現するのでしょうか。
高福 ロックダウンによって武漢でのウイルス制圧を終えた後に、私たちは徹底した対策を実施してきました。一部の地域で、小規模な感染発生があったものの、大流行になったことは一度もありません。そして、実践で証明されているように、世界の一部の都市ではワクチンの接種率が高いことによって、非常によい効果を得られています。ワクチンは新型コロナを予防する上で非常に有効です。
従って、中国はこれまでの水際対策と国内の感染再発・拡大対策を引き続き徹底していき、ワクチンの接種を推し進めていきます。その結果、必ずこの目標を達成できると見込んでいます。
中国は国土が非常に広く、地域間の発展がアンバランスで不十分であるという実情があります。ワクチン接種が全面的に進められるよう、主に五つの措置を取っています。
――日本のワクチン接種優先順位は、医療関係者の接種後、高齢者と基礎疾患のある人を優先しています。この優先順位について日中間で何か違いがあるのでしょうか。
高福 中国の接種優先順位は日本と違います。周知の通り、中国は新型コロナ対策を成功裏に進め、厳しい体制で新型コロナの制圧に努めたため、現在は地方レベルの大流行はありません。この状況を踏まえて、中国では、まず医療従事者、警備員、税関のスタッフ、疾病管理予防センターのスタッフなどが最優先で接種を受けました。その後、外食産業の従事者、大学生、イベントのスタッフが接種を受け、その次に高齢者と基礎疾患のある方々が接種を受けました。
――現在、日本では自身がワクチンを接種し、ワクチン接種作業を行える医療従事者の不足が課題になっています。このような問題を解決するために、中国はどのような対策をとっているのでしょうか。
高福 中国で接種作業を行う医療従事者とCDCスタッフを確保できたのは、コミュニティー(社区)レベルの現場の方々の努力のおかげです。この1年間余り、大勢のCDCスタッフ、医療従事者、コミュニティーのスタッフ、ボランティアの方々が末端のコロナ対策の第一線で奮闘してきました。これは中国の新型コロナ対策の独特なところであり、現在の大規模なワクチン接種の実施に力強い保障を与えています。
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