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日本人記者の中国製新型コロナワクチン体験記 打ってみた感想は?
本誌記者・植野友和  ·   2021-04-21  ·  ソース:北京週報
タグ: ワクチン;新型コロナ;社会
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北京経済技術開発区の新型コロナワクチン接種ポイントで、外国人とスタッフのコミュニケーションの手助けをする翻訳ボランティア(写真=新華社提供)

現在、世界各国で新型コロナワクチンの接種が進められている。国ごとにワクチン確保や接種の進捗状況はさまざまだが、自分が暮らす中国は国産ワクチンの開発に成功し、政府や衛生部門などの積極的な取り組みが功を奏している。国家衛生健康委員会によれば、4月18日までに累積接種数が1億9000万回を超えたという。そのようなニュースを日々目にしながら、いずれ自分の番も回ってくるのだろうかと思っていたところ、この度ついにお呼びの声がかかった。ただし強制ではなく、あくまで希望者のみの接種である。

正直言うと、接種しようかどうか少し迷った。理由は副作用を心配しているわけでも何でもなく、単純に今の北京生活で感染リスクを感じることがないからだ。感染経路不明の患者が1日に数千人、数万人と発生している国があるなか、市中感染をほぼ完全に抑え込んでいる。それでも接種することに決めたのは、新型コロナウイルス感染症は気の緩みが大敵であるからだ。

いずれ国家間の人の移動が元通りになった時、再びウイルスが入ってくる可能性は否定できない。また、変異種の問題もある。状況が落ち着いている今のうちにワクチン接種率を高めておくべきであり、公共の場でのマスク着用や手洗いの習慣も続けていくのが好ましい。これこそ中国が推し進める感染症対策の常態化であり、自分もこの地で暮らす者として、今は必要性を感じなくてもやはり接種に参加すべきと考えたのだ。

接種を予約して指定されたクリニックに着くと、そこには医療スタッフとともに英語が堪能な案内員が待機していた。院内ではまずワクチンに関する説明を受け、そののちに同意書にサインをする。当日の接種希望者はすべてリスト化されていて、手続きはとてもスムーズだった。ほとんど待たされることなく医師の元へと案内され、そこで接種を受けた。もちろんワクチンは国産で、科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)のものである。

接種自体は、一瞬で終わった。痛みもなければ、インフルエンザワクチンのように注射した部分が腫れて熱っぽく感じることもない。接種後、異常がないか確かめるために待合室で30分間待機し、案内員の人から「2回目の接種をするので21日後にまた来てください」と言われ、クリニックを後にした。

日本人にとって気になるのは、中国製ワクチンの効果だろう。そのことに関しては、自分は医学の専門家ではなく、何しろつい先日打ったばかりなので確たることは言えない。また、そもそもワクチンとは予防のためのものであり、市中感染リスクがほぼ存在しない以上、効果を確認する術もない。もっとも、それが好ましい状況であることは間違いない。ワクチンは新型コロナ対策の切り札と言われて久しいが、中国ではその切り札が登場する以前に、すでに抑え込みに成功しているのだ。

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