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避けられない定年延長 雇用に与える影響は限定的
李長安  ·   2021-04-14  ·  ソース:北京週報
タグ: 定年;雇用;社会
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河北省黄驊市驊東街道のシニア活動センターで絵を学ぶ住民(写真=新華社提供)

第14次五カ年計画(2021~2025年)と2035年までの長期目標綱要は、中国国民の平均寿命の延びと高齢化の加速、教育年数の増加、労働力構造の変化などを総合的に踏まえて、漸進的な調整、弾力的な実施、分類ごとの推進、全体への配慮といった原則に照らし合わせ、法定定年年齢を段階的に延長し、人的資源の充分な活用を促進することを提起した。

中国で定年延長策を実施する必要性と切迫性

中国で平均寿命が延びるにつれ、働ける期間が長くなり、定年延長の必要性も生じている。現在、中国では男性が満60歳、女性幹部は満55歳、女性労働者は満50歳で定年退職となるが、これは中華人民共和国が成立間もない1950年代に定められたものだ。70年以上の発展を経て、平均寿命は当時の40歳前後から2019年の77.3歳にまで延び、都市部住民では80歳を超えている。70年近く未調整の定年政策は人的資源の浪費を一定程度生み出した。同時に、生活レベルが絶えず向上するにつれ、人々の身体能力も大幅に高まり、健康に働ける期間がますます長くなっている。

定年延長は人口ボーナスを延ばすのに大いに役立つ。労働力市場にとって、定年延長は数千万人規模の労働者がもたらされることを意味し、ここ20年存在している求人難や人手不足などの問題も一定程度緩和される。そのほか、定年延長は多くのシニア労働者をより一層掘り起こし、とりわけ経験豊富で技術に熟達した高齢者の専門技能人材を充分に活用する上でプラスとなる。

定年延長が雇用に与える影響は限定的

現在、世界各国、特に大半の先進国は定年延長策を実施しており、法定定年年齢も中国を明らかに上回る。例えば、アメリカとドイツはそれぞれ66歳と65.9歳だが、両国ともに69歳までの延長を計画している。高齢化が深刻な日本では、政府が雇用側に希望する労働者の定年年齢を70歳まで延長するよう求めている。それに比べ、中国における労働者全体の平均定年年齢は54歳前後にすぎない。

一部の人々は定年延長が若者の就職におけるプレッシャーを強めると懸念している。そのような影響はあるかもしれないが、限定的と言ってよい。定年延長策自体の実施期間が長く、労働力市場に与える影響が比較的小さい一方、若者と高齢者では職業が大きく異なり、仕事を奪い合う問題はほぼ存在しない。一般的に、高齢者は従来型産業に比較的集中しているのに対し、若者はニューエコノミーや新業態により多く集まる。海外の具体例からみると、定年延長策を実施している大多数の国では、高齢者と若者はその多くが補完し合うことに成功している。例えば日本では、高齢者の就職先は従来型産業がメインで、そのほか生活に関連する一部のサービス業でも高齢者が重要な役割を果たしており、正常な業務運営を保つ上で欠かせない労働力となっている。

(李長安 対外経済貿易大学国家対外開放研究院教授)

「北京週報日本語版」2021年4月14日

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