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「シルバー族」でも楽しめる!スマートライフの構築が進む中国
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本誌記者・尹康 · 2021-03-19 · ソース:北京週報 |
タグ: 高齢者;スマート化;社会 | 印刷 |
江蘇省揚州市文匯街道春江コミュニティで、ボランティアにスマホの使い方を教えてもらう高齢者(写真=新華社提供)
3月3日、北京市の薈聚西紅門ショッピングセンターのある飲食店で、60代の張さんがメニューを見て注文しようとした際、スタッフに「当店では紙のメニューをやめて、QRコードを読み取って注文する仕組みになりました」と伝えられた。張さんはスマホを取り出し、何度も操作してみたがうまくいかず、結局隣の席の人に手助けしてもらい、ようやく注文できた。
これは現在の中国社会で広く見られる光景となっている。スマホのおかげで、大多数の中国の人々の生活は便利になった一方、多くの高齢者はスマート生活がもたらす困難に直面している。張さんのようにレストランで注文できない高齢者もいれば、健康状態を証明するQRコードである「健康コード」の使い方が分からないため、市場やスーパーなど公共の場所に入れない高齢者もいる。
このほど閉幕した全国両会(全人代・全国政協)では、多くの代表と委員もこの社会問題に注目していた。全国政協第13期第4回会議の郭衛民報道官は、「これは中国の一部の地域において、スマート化技術は進歩しているがユーザー目線のサービスが足りないという問題が存在することの表れだ」と述べた。
この問題に対し、国務院弁公庁は2020年11月に通達を出し、高齢者の日常生活に関わる外出、医療、消費など7つの分野をめぐって具体的措置を打ち出し、スマート化時代に高齢者が直面している問題も徐々に解消されつつある。一部の公共の場所では、「健康コード」が唯一の通行証ではなくなり、一部の病院では高齢者のために有人窓口が設立された。
日常生活に関わる基本的な問題が解決されても、それだけでは満足しない高齢者もいる。65歳の李さんは本誌記者に対し、「若者はみんなアプリで出前を頼み、指を動かすだけであつあつの料理を自宅に配達してもらっていますが、私には注文の操作が難しいです。若者と同じように新しい科学技術を使いこなせるようになりたいですし、そうすれば生活はもっと便利になるでしょう」と語った。
今年、工業・情報化部の主導のもと、115の公共サービスサイトと43のよく使われるスマホアプリで、高齢者対応とバリアフリーのためのリニューアルが行われ、年内には完了する。配車アプリ「滴滴出行」は高齢者向けのミニプログラムを打ち出しており、画面の文字が大きく、デザインも簡潔で分かりやすい。また、高齢者は普段よく行く場所の住所を息子や娘にミニプログラムで入力してもらっておけば、「ワンタップ」でタクシーを呼ぶことができる。
AI大手・科大訊飛アプリ設計部の勾茂宇氏は本誌記者に対し、「現在、アプリの高齢者対応に関する開発は主に文字を大きくすること、目立つアイコンの利用、色のコントラストを強めることなどの面で行われている。老眼でスマホの画面が見づらくなり、文字の入力が困難な高齢者の悩みを解消するため、今後は文字の読み上げと音声識別機能を拡充するつもりだ」と述べた。
「北京週報日本語版」2021年3月19日
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